2013年2月4日月曜日

市民ランナーの成長ーブツダの教えー

 おはようございます。
昨日は、快晴のなか、素晴らしいレースを見させていただきました。(残念ながらテレビで、)第62回別府大分毎日マラソンで、埼玉県庁職員(定時制高校の主事)である川内優輝選手が2時間8分15秒で優勝しました。彼の出場するレースをよく見させていただますが、マラソン選手としての持久力、ギアチェンジなどのレース展開、いわゆる技術力が成長しているなと思いました。

またもっとも成長しているのは、彼の立ち居振る舞い、挨拶、言葉など、人間性の成長が著しく、昨今の体罰問題など吹き飛ばしてくれるものがありました。市民ランナーが仕事をしながら自分で自分を鼓舞し、毎日毎日練習し、努力し、最強の市民ランナーになったのです。「優勝おめでとう!」

彼は競い合った安川電機の中本健太郎選手をたたえ、「中本選手が積極的にでてくれたので結果が出せた。」「モスクワでも一緒に走りたい」と話し、中本選手も「彼がいてくれたお陰でタイムが出た」とお互いを称賛していました。良きライバルがお互いを成長させてくれます。

別大マラソン史上、歴史に残るレースだったと誰もが納得したと思います。別大マラソンは別府市と大分市の間を、別府湾を望みながら走る風光明媚なコースです。高校時代、ラグビーの県大会の応援に行き、大分市から徒歩で、宿泊先の別府市まで生徒会の仲間と帰ったことを思い出します。

別府湾をお見せできなくて残念ですが、大分県日田市の三隈川風景を添付します。これは海ではなく川です。1日(ブログ)の写真の堤防の上から撮ったものです。さわやかな気分になりますね。





 川口選手も中本選手もきっと賢者になると思います。ブツダはダンマパダ(法句経)で、賢者について次のように語っています。

「真理を喜ぶ人は、心きよらかに澄んで、安らかに臥す。賢者の説きたもうた真理を、賢者は常に楽しむ。」(79)

「水道をつくる人は水をみちびき、矢をつくる人は矢を矯(た)め、大工は木材を矯め、賢者は自己をととのえる。」(80)

「一つの岩の塊(かたま)りが風に揺るがないように、賢者は非難と賞賛とに動じない。」(81)

「深い湖が、澄んで清らかであるように、賢者は真理を聞いて、こころ清らかである。」(82)

中村 元著「真理のことば」岩波書店


大学時代にお世話になった瀬古監督の恩師である中村清監督が、いつも道元禅師の「正法眼蔵」を読まれ、お釈迦様の言葉などをお話ししてくれた頃を思い出しながら、別大マラソンを見させていただきました。私自身も中村清監督との出会いがなかったら、仏教を学ぶことはなかったかもしれません。その縁は三年前に六十六歳で他界した兄が作ってくれたものです。本当に感謝します。















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