2015年5月30日土曜日

宿曜経・宿曜占星法とは?

 おはようございます。久しぶりにブログを更新します。今日は皆さまからおたずねがあった、宿曜経・宿曜曜占星法について、概略をご紹介します。

 弘法大師空海は、唐での恵果阿闍梨によって、密教の両部の教義と秘法を伝授されたのち、日本に帰国しました。時の天皇に、「御請来目録」(二百十六部四百六十一巻の経倫・仏像・曼陀羅・法具など)として上奉しました。

この経倫のなかに、「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」二巻があります。藤原摂関家などが人物や行事の吉凶などを見て、祀りごと(政治)につかったと言われています。

特に徳川家康の参謀であった天海大僧正によって、「宿曜経」が用いられ徳川三百年の礎を作ったと言われています。高野山真言宗にて、秘法として守られ、門外不出のこの経典は、昭和になって森田龍僊高野山大学教授によって「密教占星法」として著されました。戦後、井関天海師より伝授された故小峰有美子氏が、「宿曜経占星法」として出版しました。


考え方の基本を言えば、私達生きとし生けるものは、宇宙のエネルギーによっていのちをいただいております。特に、太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星のエネルギーです。そのエネルギーによって心身が形成されています。

太陽の周りを十二か月かけて回りますので、十二宮(獅子・女・秤・蠍・弓・磨・瓶・魚・羊・牛・夫妻・蟹)があります。そして月は約二十七日天球を一周します。この二十七が宿星です。たとえば、角宿とか、虚宿とかの宿星名があります。

次に命・業・胎・栄・衰・安・危・成・懐・友・親という三・九の輪があります。命は現在、業は過去、胎は未来です。これらを組み合わせると、自分の宿星(宿命)、対人関係の相性、吉凶日などがわかるのです。

自分を知れば自分の進むべき道が見えてきますし、他人を知れば、人間関係をうまくやっていけます。また吉凶の年、月日を把握し安全を確保することができるのです。


長年の研究の末、皆様のお役に立てるように、宿曜経・宿曜占星法をご紹介したいと思います。それでは皆様のご多幸を祈って、南~無 合掌礼拝 徳温禅月。