おはようございます。
前回、「四苦八苦」について書きましたが、人がこの苦悩から脱する方法をお釈迦様は説いたのですが、まず「集諦（じったい）」という苦悩の原因は何かを考えてわけです。因果の法則は、原因があるから結果があります。
苦しみの生活の原因ってなんでしょうか。仏教学者は、執着するから苦しむとか、欲望があるから苦しみが増すとか言いますが、しかし、人から煩悩（欲望）がなくなることがありましょうか。
ある意味では欲望があるから生きているし、生命力が増しているともいえるわけです。ですから人間社会において煩悩（欲望）を消し去ることなどできないのです。でも自己制御することはできます。
幸福に生きるにも、欲望は必要ですよね。夢もない、希望もない社会で生きることほど苦痛もないでしょう。夢も欲望から発していると言えます。だから欲望を簡単に否定できないのです。
人は夢を描きますが、その夢を実現できるかどうかは、実は自分を知っている人だけなのです。自分が何者かを知っているでしょうか。たとえば、総理大臣になるんだと言って、田舎の兄ちゃんが夢を描いてもほとんど実現しないですよね。
でも田中角栄さんは実現した。なぜだと思いますか。田中角栄さんはそのような星ももとに生まれてきているのです。宿曜経で見ると「室宿」と言って、立身出世の星で、豊臣秀吉も同じ星ですね。だから天才なんですよ。つまり「室宿」の人がすべて総理大臣になれるという意味ではなく、なれる運命を持っている人がいることです。
たとえば安倍総理大臣は、「張宿」ですが、この宿星の人は、家督を継ぎ政治家になるという運命を持っています。同じ「張宿」の方で、小泉進次郎氏がいますね。将来、総理大臣になりそうでしょう。
幸福な人生を送るには、あなたにはあなたに与えられた使命があることに早く気づくことです。あなたが一人の人を幸福にすることができたら、それは総理大臣になる以上に素晴らしいことではないでしょうか。
あるいは、あなたの仕事が多くの方のお役に立ち、喜んでもらえていたら、あなたも仕事の達成感や満足感をあじあい、幸福であると思うでしょう。だから自分が何者であるのかを知らなければなりません。
話をも戻すと、欲望や夢を持ってもいいんですが、自分を知ること、言い方を変えると、その欲望が身の程知らずになっていないか、おのれの分際をわきまえているかどうかです。分際をわきまえると気持ちが楽になります。ストレスがなくなるのです。
競争社会にいると、子供の頃から他人と比較して評価され、いい大学に入って、いい会社に就職することが幸福へのパスポートみたいに思っている。そこでも競争社会で、足の引っ張り合いと、セクハラやパワハラでとても幸福感なんてあじあえないし、しまいにはうつ病になってしまうのです。
幸福な人生を送る第一歩は、己を知れ、身の程をわきまえた夢を描け、つまり自分の身の丈に合った生活をし、人生を構築しようと言うことです。欲望は、more moreではなく少欲知足でしょう。
基本は「衣食足りて礼節を知る」生活をする価値観を取り戻すべきだと思います。では、どうすればそのような価値観や考え方を持つことができるが次回、書きましょう。それでは皆様のご健康とご活躍をお祈りしつつ 南～無 合掌 徳温禅月。
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