2016年10月29日土曜日

講演「月出山岳の宿曜経宝塔の謎~密教宿曜占星とは~」


講演ダイジェスト版

 大分県日田市には、全国難読山サミットで第一位と第三位に選ばれた山があります。第一位は一尺八寸山(みおうやま)、第三位は月出山岳(かんとうだけ)であります。まさに古式ゆかしき名前が古代よりつけられているのです。


今日は、この月出山岳(かんとだけ)の山頂にある二十八宿遥拝所と掘られていた宝塔について、かねてより宿曜経及び密教宿曜占星を研究してきましたので、お話しします。なぜ「かんと」と呼ぶのか。それは「神登」、神が上る山であったのでは。神とは太陽であり、天照大御神であります。あまねくてらす神です。その祭祀をする方が日の巫女、ヒミコですね。



正面には、二十八宿遥拝所と掘られていますが、日 南斗、 月 北斗を並列してところから、天台密教の影響を受けていると思われます。「二十八宿」について書いているお経が「宿曜経」と言われ、正式な経名は「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」と言います。



弘法大師空海が唐(中国)の恵果大阿闍梨より密教のすべてを灌頂、授かるのです。そして御請来した経典のなかに、この「宿曜経」があり、西暦806年に帰国し、高野山真言密教を興しました。その後、比叡山天台宗では、最澄亡きあと円仁円珍がそれぞれ唐に渡り、宿曜経を持ちかえり天台密教を大成します。それほど大事な経典だったのでしょう。


さて、この正面に日、南斗(いて座)は太陽と南斗六星のことで、月 北斗は月と北斗七星(おおくま座)のことで、日月星信仰は、天台密教の星神・帰命壇灌頂と言われ、陰陽をも表し、中国の密教の影響を受けています。ではこの天台密教を日田にもたらした方は誰でしょうか。


日田地方には、奈良時代から役行者(634701行基(668749が訪れ、また英彦山の修験道者もまた頻繁に来ていたようです。しかし、これほどの宝塔の碑文と、門外不出と言われた「宿曜経」をもたらした方は、密教の高僧であろうと推察できます。


調べていきますと、日田地方は江戸時代天領地でしたので寛政12年(1800)年から代官羽倉公から比叡山天台宗の豪潮律師17491835)が招聘され、天領地日田の安泰と御霊の供養、飢餓救済を願って加持祈祷をしたと広瀬淡窓先生17821856)の日記にも書かれています。


ウキペディアによりますと

豪潮(ごうちょう、ごうしょう:寛延2年〈1749 - 天保6731835728〉)は、戸時代の僧侶。長崎出島において、中国より直接、当時の中国密教と戒律等の伝授を受け、その生涯を通じて本尊とした準提仏母(准胝観音)の信仰を広めると共に、御霊の供養と飢饉救済を目的とした仏塔(宝篋印塔)の建立に勤め、大小あわせて約八万四千の仏塔を建立したと伝えられる[1]。また、自身が戒律を守ることに専一なだけでなく、天台宗において史上初の出来事として、中国密教に基づいた小乗戒・大乗戒・三昧耶戒を網羅した体系的な戒律をもたらし、江戸時代の『戒律復興運動』に貢献した。僧俗にも戒律灌頂を授け、各寺院において「懺法」(さんぽう、せんぽう)[2]を実施した。

16歳で比叡山延暦寺に入山。そこで、遍照金剛大阿闍梨、権大僧都法印伝・燈大法師の階位と広海の尊号を受けるほどの高僧となる。

豪潮律師の生涯において目を逸らすことが出来ないのが、戒律と仏塔(宝篋印塔)の建立である。その基盤となるのは生涯の修道となった密教に他ならない。天台宗は元来、開祖の最澄の発願になる大乗戒壇を旨としていて、当時は鑑真が伝えた侶の出家戒(具足戒)を伝えてはいなかったが、豪潮律師は父である貫道の悲願であった出家戒を身に具えた聖となり、密教に不可欠な三昧耶戒を得るために、自ら長崎に遊び、中国密教を学んで唐密準提観音を生涯の本尊とし、出家戒を身に具えることができたのである。それゆえ、豪潮律師の密教を理解するには、日本の天台宗が伝える台密(天台密教)と、中国密教が伝える唐密の両面を明らかにする必要がある。」

 

中国密教をも取り入れた豪潮律師によって、天領日田に「宿曜経」がもたらされたと推測できます。それも月出山岳の宝塔碑文は、宿曜経の精髄が掘られています。「二十八宿遥拝所」と書かれた「遥拝」とは、「遠く離れた所から神仏などをはるかに拝むために設けられた場所」を言います。人々は天空を見上げ、夜空に輝く月と星々に祈りをささげたのです。


拝むべき二十八宿とは、月が白道を通って、一日、一日、泊まる星を言い、その日に生まれたものは、その星からいのちが宿り、本性である性質・性格や能力を与えられるのです。いのちの誕生は天地宇宙の営みです。二十八の宿星もまた御仏であるのです


「二十八宿」とは角宿、亢宿、氐宿、 房宿、心宿、尾宿、箕宿、斗宿、牛宿、女宿、虚宿、危宿、室宿、壁宿、奎宿、婁宿、胃宿、昴宿、畢宿、觜宿、参宿、井宿、鬼宿、柳宿、星宿、張宿、翼宿、軫宿、」 と言う名前で実際に天空に存在するのです。奈良のキトラ古墳には、まさに精微な天文図が描かれ、恒星(大きく光輝く星)である宿星を表しています。



いわゆる星辰信仰は古代よりあったのです。密教によって完成されたと言えるでしょう。


これは「七曜」「九執」総じて九曜と言って、羅候星、土曜星、水曜星、金曜星、日曜星、火曜星、計都星、月曜星、木曜星が九年ごとに繰り返します。九曜流年法と言って、羅候星は大凶と計都星と火曜星は凶、金曜星は小吉、土曜星と月曜星は中吉、水曜星と日曜星と木曜星は大吉で、吉凶の年を観ていきます。




この宝塔を建立したのが安政四年(1857で、佐藤久兵衛さんと大谷嘉作さんが願い主と掘っています。二人は月出町と石松町の庄屋であったことが判明しています。



では安政四年とはどのような年だったでしょうか。安政二年(1855)安政の大地震、同五年(1858)安政の大獄、同六年(1859)吉田松陰らが処刑、同七年(1860)桜田門外の変で大老井伊直助暗殺。尚、広瀬淡窓先生は安政三年(1856)に亡くなりました。


このように天変地異は起こり、安政の大地震(南海トラフ)の時は、震度5でした。たぶんこの一帯も大被害があり、飢饉が続いたでしょう。そして幕末へと向かう動乱の時代でした。このような時代だったからこそ、日・月・星に祈り、宿曜経に書かれている天空の御仏に災害の忌避と飢餓の救済と国家の安泰などを祈願したのでしょう。



庄屋である二人が願い主を明記しているのは、おそらく西国筋郡代(代官)の許可をもらって建立したものと思われます。また月出村の長老(庄屋)であるこの二人が宿曜経のことを知らずしてこのような宝塔の碑文を書くことは困難であるし、豪潮律師の弟子である高僧の指導でつくられたものと思われます。



その方が英彦山の修験道者であったとしても、当時英彦山は、江戸幕府より天台宗修験別格本山に公認されており、天台宗の影響を受けていました。江戸時代は絶頂期でしたし、豪潮律師が英彦山に宝篋印塔を建立しているのを見ると、豪潮律師の密教の教授もあったものと推察できます。




大超寺、慈眼山、岳林寺などの宝篋印塔。英彦山、阿蘇、耶馬溪羅漢寺に同様のものがあります。



天領地日田の月出山にある二十八宿遥拝所の宝塔碑文は、全国的にまれであり、貴重なものだと思われます。何よりも、この近郊に高塚地蔵尊を始め、藪(岩井戸)不動尊、そして八竜社など史跡があることを見れば、いかに信仰心の篤い方々が多かったかがうかがえます。重要有形民俗文化財として保存し、地元の仏教文化、民俗文化を後世まで語り継いでいただきたいものです。

《お知らせ》


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密教宿曜占星鑑定・観相学の禅月庵 徳温禅月
携帯090-9493-7088
メールアドレスbeppu1717@gmail.com
                





2016年10月10日月曜日

「願望実現の秘訣~阿頼耶識を使う~」緑寿記念講和より


 おはようございます。

 
 8日に、私のお誕生日会をココハピという地域活性化グループの皆さんが開催してくださり、お礼かたがた、願望実現の秘訣~阿頼耶識~について、お話しさせていただきました。


講和

「おかげ様で数えの66歳(緑寿)の誕生日を迎えることができました。あとどれくらい生きられるかなと思いつつ、密教宿曜占星を見ると、なんと今日は宿曜経の二十八宿中の「虚宿」で、65年ぶりに巡ってきている。稀な日です。


ところで、昨年ブログに、福山雅治さん夫妻のご結婚を祝して密教宿曜占星で勝手に鑑定しましたので、書きましたが、三・九の秘法で見ると、お二人にとって、今年は「懐」の年になっているので、気をつけたほうがいいと書きました。


その通り、コンセルジ不動産コンセルジュと言われる女性に自宅へ不法侵入されたり、コンサートで、女性スタッフが眼球破裂する不慮の事故がありましたね。このようなことを懐(凶)と言います。


世界がどう変わっていくかをお話ししますと、以前より、西暦2000年が文明の交替期(800年おき)で、ここ7、80年が混乱期に入っています。どんな時代になるかというと、陰陽からみても、女性が活躍する時代に入りました。


昨今の世界を見ても、ドイツのメンケル首相、イギリスのメイ首相、韓国のパククネ大統領、台湾の祭英文総統、ミャンマーのアウンサンスーチーさん、パキスタンのマララさんをはじめ、女性のリーダーが出て来ていますね。


また、日本では東京都知事に小池百合子さんがなりました。これも予言通りですので、アメリカ大統領選も昨年予言した通り、ヒラリー・クリントンでしょう。わが大分県日田市にも女性市長が誕生してほしいものです。


また今年の台風12号、16号、18号などが、熊本大分に直撃しそうでしたので、お祈りしましたら、台風の進路が変わり、九州上陸が免れました。眠れない夜でしたが、今日未明の熊本阿蘇山の噴火がありました。虫の知らせ、予測は阿頼耶識という、潜在意識、深層意識と深く関わっています。


社員研修で、夢実現セミナーなどやってきましたが、まず社員さんに夢や願望はリストに書いてもらいます。よく億万長者になりたいとか、社長になりたいとか、書く人がいるのですが、問題は自己分析ができていないんですね。


自分が何者かがわからなければ、夢や願望は、白昼夢に終わってしまいます。自分は、どんな性質・性格でどんな能力を持っているかの自己(他者)分析、己を知ることが必要なんですね。それを書いているのが宿曜経であり、密教宿曜占星によって明らかになります。


自己啓発セミナーで聴いたり、マーフィーの本なので、潜在意識について読んだりされたことがあると思いますが、潜在意識ってなぁ~にってことですよね。20世紀にフロイトやユングによって言われたのですが、仏教では、約1600年前に、潜在意識を末那識と阿頼耶識として解明しています。


日本に伝来した仏教は、法相宗というまさに阿頼耶識を説いた仏教です。奈良の法隆寺や薬師寺など法相宗です。


阿頼耶識は現在、過去、未来そして大宇宙、大自然、あるいは他人とも共通意識はつながっているんですよね。集合意識とも言います。


ここで潜在意識の実験をしたいのですが、一円玉を額において、皮膚と同化すると意識すると落ちません。また、二人一組で、持ち上げられる人に、岩になれというと、落ちあげることができないし、風船になれというと軽々と持ち上げます。体重が増減するわけではなく、ただ意識を変えただけなのです。つまり意識がいかに大事かということです。ご理解いただいたと思います。


ですから阿頼耶識の中に真言である言葉、例えば、成功、富、繁栄、感謝、健康、長寿などの言葉を繰り返し入れるとそれらが手に入るのです。これを、種子を蒔くと言います。


植え付けるんですが、仏教では刻印燻習と言います。同じことを四次元で孵化すると言ったキリスト教の牧師もいます。


つまり、色即是空、空即是色の世界ですね。空は心、潜在意識・阿頼耶識であり、色は現実に存在するものですから、心で思ったことが現実化すると言えましょう。


このことを理解して、阿頼耶識を使えば、成功、富、繁栄、感謝、健康、長寿はあなたのものなるのです。その為に座禅瞑想するし、睡眠に入る前にもできます。ぜひ体験してみて下さい。さらに、三密行という身・口・意の秘法を使いますが、次回お話ししたいと思います。


人生に順風満帆などありません。ある時は嵐の時もあるし、荒波に飲み込まれる時もありましょう。しかし、阿頼耶識を知っていれば、その危機を乗り越えられるし、次の幸運をつかみ取ることができるのです。知っていれば、人生を楽しむことができるでしょう。」


幸運への道しるべ」のお知らせ

あなたは、密教宿曜占星をご存知ですか?

密教宿曜占星とは、弘法大師空海さんが中国(唐)から御請来した宿曜経から用いたインドを起源とする占星法です。生年月日から、太陽の黄道の十二宮と、月の白道の二十七宿の星によって、その人の宿命と運勢、人と人との相性、年月日の吉凶を占うことができる門外不出の秘法です。最も的中率が高いと言われています。


幸運への第一歩は、自分の宿命である本性(天性の性格や能力)を知ること、そして天の時と地の利と人の和を活かすことです。


更に観相学で、あなたの健康、才能、宿命をみます。そしてこれからの運命、独身の方なら何歳で結婚するかを占います。


鑑定費用は通常15000円ですが、近隣の方は、30分3000円(鑑定書付きで、追加は10分ごとに1000円です。)で面授します。予約制となっておりますので、お電話かメールにてお申込みください。携帯090-9493-7088(別府)


ネットでの鑑定依頼の方は、通常15000円が、特別価格で3000円です。鑑定書をメールもしくは郵送にてお送りします。


まずは、相談内容や詳細について、電話かメールにてお気軽にお問い合わせください。


密教宿曜占星鑑定・観相学の禅月庵 徳温禅月

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