2018年1月27日土曜日

卑弥呼は誰!その鬼道とは、そして邪馬台国は?


 鬼道・シャーマニズムとは、シャーマン(巫女)による宗教的祭祀であります。景行天皇も九州行幸の折、日田盆地に来られたとき、神になった比佐津媛が現れ、迎えられたと豊後風土記に書かれています。

比佐津媛こそ、邪馬台国の卑弥呼なのです。卑弥呼とは日巫女であり、日田市は比佐と言われ、日に向かうところだったのです。この比佐(日田)の地にいた方が久津姫であり、シャーマンであり、日(比)巫女と言われた方です。


景行天皇が鏡のようだ言われた筑後川上流の三隈川(日田市)

「魏志倭人伝」には、「一女子を立てて王と為し、名づけて卑弥呼という。鬼道を事としよく衆を惑わす。」と書かれています。卑弥呼は固有名詞ではなく、呼称であり。卑弥呼(ひみこ)は日(比)の巫女です。

縄文時代は、母系社会の巫女が森羅万象を読み取る呪術(精霊信仰(アニミズム)と祖霊信仰)を使うその地域の首長であり、祭祀王ですが、弥生時代への過渡期は、男王が政治を、巫女が祭祀をと、二人体制でマツリゴトが行われていたのです。ですから卑弥呼は政治的な王ではありません。

鬼道とは、シャーマニズム(巫俗)と関連する宗教儀礼であります。北方系と南方系のシャーマニズムの伝承と融合したものと考えられます。太鼓、鈴、琴、笛などの楽器を使用し、舞踊(アメノウズメの踊り)の中で、トランス状態になり、カミである精霊や祖霊が憑依し、託宣する。原始神道の祭祀(磐座、樹木の依代)から今日の神道儀礼が確立したと言えましょう。

巫女の能力は予知ができ、天地自然と一体となり、雨を降らせ、雨を止ませ、嵐をしずめたのです。そして人々の病気を治し、霊媒(祖霊との交信)、カミの降霊を行う霊媒と言えましょう。

その様は、「古事記」によると、アメノウズメの神憑りに見ることができます。「天の香山で男鹿を獲り、その肩の骨を焼いて占い、榊に八咫鏡や八尺瓊の勾玉をつけ、木綿と麻の幣(ぬさ)を垂らした「御幣(みてぐら)」を持ち、日蔭蔓(ヒカゲノカズラ)を襷(たすき)にして掛け、マサキカズラを頭に巻いて、笹の葉を手に持ち、アマノコヤネが祝詞を唱えると、桶の上に立って、幾度も足を踏み鳴らし、神がかりし 」とあります。これこそシャーマンの舞踊です。

この中の「八咫鏡」とは、咫は大きさ、長さを表すと言われていますが、蛇を象徴しているとも言われています。八咫は、八匹の蛇であり、八頭の龍です。日田市のダンワラ古墳で出土した「金銀錯嵌珠龍紋鉄鏡」(国重要文化財東京国立博物館所蔵)は、八頭の龍が描かれています。

後漢時代の中国鏡で、皇帝級しか持ちえないものです。魏の曹操から卑弥呼に贈られたものとだと言われています。そうであるなら卑弥呼が比佐津媛と言えましょう。景行天皇は祖先を敬うために、邪馬台国に来たのです。

邪馬台を現代では、「やまたい」と読み、発音しますが、当時の倭人、中国人の発音は「ヤマダ」です。日本最古と言われる豪族の環濠集落である「小迫辻原遺跡」の一帯は、山田(やまだ)と言われる地域で、字日向の地名なのです。

日田市は風水上、最も王都にふさわしい地形を有しています。北の玄武には、祖山である英彦山を有し、岳滅鬼山、上宮山など山々が連なり大いなる龍脈を形成しています。そして龍体山の麓に龍穴があります。


日田市全図

さらに真向いの南の朱雀には、権現岳、釈迦岳、渡神岳を有し、「半陰半陽」です。東の青龍には、一尺八寸山(みのやま)、月出山(かんと)があり、大河筑後川の上流の三隈川、玖珠川が滔々と流れています。その様、まるで龍が動いているかのごとくです。西の白虎には、三日月やまなどが連なり、外砂、内砂、明堂が整っています。日田盆地は「まほろば」であり、神仙郷、桃源郷と言えましょう。

そして山田地域は、「背山臨水」であり、小迫辻原遺跡の居城は、「北座南向」に建てられています。卑弥呼の祖先たちが、もっともよい地を求めてこの地に来て、縄文人との共存をはかりながら、暮らしていたのです。次回はこの地に来た人たちが誰かをお話ししましょう。

最後に、今日、シャーマニズムは、神道、修験道や密教(仏教)、沖縄のユタ(ノロ)、恐山のイタコ、日本各地の祭り、神楽などにも見ることができます。日本人の深層の中に縄文時代から続く母なる心が息づいています。

卑弥呼以後、男性原理が強くなり、今日に至るまで、戦争を繰り返しています。今こそ、比佐津媛・日巫女(女神)の蘇りが必要なのです。そして自然を畏怖し、神々と精霊との関係性を大事にする心を取り戻すべきです。
文責:別府武志
参考文献
「ヒミコの系譜と祭祀日本シャーマニズムの古代」川村邦光(大阪大学教授)学生社
「よみがえる女神」 清水友邦(イーハトーブ心身統合研究所主催) ナチュラルS
「日本のシャーマニズム」 堀 一郎(東京大学教授) 講談社
「民間信仰」 堀 一郎 岩波全書
「祭りの古代史を歩く」 彩流社  他。

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2018年1月5日金曜日

2018年(平成30年)を「天地人の運命鑑定」で診る

 新年明けましておめでとうございます。
 
密教宿曜占星で診ると、2018年の宿星は二十八宿の中の「胃宿」(インド名バラニー)であり、旧暦の55日が月曜日にあたるため、春と秋は天候も良いですが、夏に豪雨による水害と、地域によっては干ばつ(水不足)がおきます。冬は、更に寒くなり、インフルエンザなどの感染病が流行します。

またカバラ数秘術では、昨年の年運数が「1」で、大変動の年でした。そして今年は年運数が「11」で、ものから心へのパラダイムシフトを起きます、経済は順調に推移しますが、仮想通貨などの暴落の危険性があります。宗教、スピチュアルが求められる年です。金や物から心のあり方、生き方が問われる年であります。しかし、間違った教義に基づく宗教団体も出て来ます。本物と偽物を見抜く力が要求されます。

「戦争と平和」、「混迷と安定」、「希望と絶望」、「保守と革新」と相対立する年であり、年運数が「2」の要素が入ってくるため、「月」を表し、女性が活躍することを意味し、「太陽と月」、「男性と女性」との協調面が出て来ます。

 「易経」では、2011年から続く陰が極まった「坤為地」から、「地雷復」の年だと言えます。「一陽来復」の年で、一条の陽光が差し込んで来ます。復興・回復の時だと言えましょう。朝鮮半島情勢も23日まで乗り切れば、外交的な努力による交渉が行われるでしょう。

人においては、家庭的な愛を求める傾向が出て来ますので、晩婚化の傾向は続きますが、早婚の方が増えてきます。婚活の年だとも言えます。若い方がスポーツでも大活躍する年です。今年は戌(犬)年ですので、家庭を守る、愛する人を守る、子供を守るという「守る」ことがテーマになります。

2018年・平成三十年が皆様にとって希望に満ちた素晴らしい年でありますようにお祈りします。南~無 合掌 徳温禅月。

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