2016年1月4日月曜日

年頭所感~「文明の衝突」から「文明の共存」へ~



 新年明けましておめでとうございます。


国と国が、民族と民族が、文明と文明が、宗教と宗教が対立する時代のなかでサミュエル・ハンチントン氏が指摘したように「文明の衝突」が生じていますが、それ以上に深刻な状況が、文明内のみならずそれぞれの国の中に内部摩擦が生じているのが21世紀かもしれない。それぞれの文明が内部崩壊していく時代かも知れません。


昨年末、フランスのパリで、凄惨なテロ事件が起きましたが、それはISイスラム国によるテロですが、実は20数年前からのフランスの移民政策に原因があったのです。EUは安い労働力の確保として移民政策をすすめてきたし、いわゆるイスラム系移民が差別され、劣悪な労働環境のもとにあったことは事実であり、今も尚、若者の半数が無職だと言われています。祈るだけではなく、このような原因となる制度やシステムを変える必要があるとダライ・ラマさんは言っているのです。


このような状況こそ、テロリズムをうむ温床でもあるのです。アメリカでもしかりだし、ロシアも同様です。中国では、チベットでは仏教徒が、ウイグルではイスラム教徒が弾圧されています。それぞれの状況には違いはありますが、日本もまた例外とはいえません。


国家の利益を追求すると、覇権主義が生じたり、少数民族を犠牲にしたりします。およそ戦争なるものは、時の権力者が、国家エゴつまり国益のために起こしているのです。すべて人間の煩悩から来ていることはゆがめないないでしょう。現在の状況は、聖書のなかに書かれている「ヨハネの黙示録」、あるいは仏教の「月蔵経」に書かれている「法滅盡品」の様相を呈しています。


そのような状況のなか、20世紀のような高度経済成長ではなく、緩やか成長にシフトしていく必要性あります。しかし、現実は経済至上主義、金銭思想がまかり通り、国家の繁栄、企業の成長、そしてそれぞれの国の国民は、もっともっとと豊かさと便利さを求めています。


まずは、ひとりひとりが価値観を変えることが必要です。たとえば電気や水を使い放題、食べものは食べ放題、時間があれば享楽とセックスに興味を持つような生活をよしとするか、そうではなく、個人や地域で電力をつくってみる、小量の水を大切に使う、自然と交わり、自己洞察の時間を持ち、春夏秋冬を楽しむ生活をする。「文明の衝突」から「文明の共存」へ、多文化・多様性の認容へと移行しなければなりません。


「文明の共存」とは少欲知足であり、自然と生命を大切にする思想性、もともとキリスト教もイスラム教もそれをよしとしてきたのです。日本では、仏教や神道はそのような考え方であるのですが、いつの間にか欧米的な競争主義、成果主義に毒され、拝金主義がはびこっているのが現状です。


あらゆる、宗教や思想が、いかなる理由があろうが「殺してならない」という戒律を厳格に守ることです。世界の宗教を勉強してきて、この一点だけは共通しているのです。そして、それぞれの民族、文化、宗教、思想を認め合い、共存をはかる「寛容」と「協調」が求められているのです。そのためには、各国で総合的な宗教教育が必要でしょう。


時代を予見し、国家の指導者の特質を見、人間関係を円滑にしていくために、「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」をひも解いて、アドバイスしていきたいと思っています。


宿曜経は、インド占星術として中国を経由し、弘法大師空海によって日本にもたらされました。この宿曜占星のなかに、口伝として伝えられているものを、旧暦の曜日に換算してみますと、昨年は、「世情不安を生じ、対立や抗争が起きます。一年中、争いごとや国事に関する乱が絶えず、疫病も多くて家畜も死ぬでしょう。もし、日蝕、地震があれば、ますます世情が荒れて戦争が起こり、死者も多くでます。」(「秘伝密教宿曜占星術」より)と書いています。世界的に見てその通りでした。


では今年、2016年はどうでしょうか。「四季順調で万物が熟します。もし、日蝕や月食、また地震が起これば、王侯などの貴人、身分がある人に災難があります。」(同上)と書いています。このような大きな流れがありますが、いわゆる運命は因果法則と絡み合いながら現象を起こします。善きことを行えば善い結果が起きますが、悪しきことを考えれば悪しき結果が生じるのです。個人にとっても何が起きるかわからない時代だからこそ、宿曜経を指針として活用したいものです。


今年は二十八宿中、「奎」の年です。宿曜ホロスコープで、個人個人の今年の運勢を占うことができます。そのことを知って今年を良き年にしていただきたいものです。それでは皆様にとって、本年が最高に佳き年でありますことをお祈りしつつ 南無 合掌礼拝 徳温禅月。


≪個人相談及び経営相談について≫

宿曜経を用いて皆様の運命、人間関係を占星鑑定し、個人相談にお答えします。結婚・離婚問題、嫁姑・親子関係、職場内の人間関係、子供さんの教育と進路などの個人相談は、一件につき志納として三千円を納めていただいております。


また経営者の方は、経営者の運氣と今後の事業計画と成長の可能性、組織の人事配置などを密教宿曜占星鑑定に基づいてアドバイスします。経営相談は、一件につき、志納として三万円を納めていただいております。

まずは、相談内容や詳細について、メールにてお問い合わせください。


別府総合研究所・禅月庵 徳温禅月 HP:http://www.beppusoken.com

メールアドレス:beppu1717@gmail.com

 

 

 

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