2013年9月9日月曜日

九州オルレ「奥豊後コース」」を歩く

 おはようございます。
オルレは、韓国済州島から始まり、いわゆるトレイルと同義語です。「家に帰る細い道」という意味で、トレッキングやウォーキングの一種ですが、ただ歩くのではなく、自然を楽しみながら、民家や史跡を見てまわり、途中休憩も十分にとります。最後は地元の温泉と美味しい食べものをいただきます。

九州オルレは、現在8コースが作られています。大分県は奥豊後、宮崎県は高千穂、鹿児島県は霧島と指宿、熊本県は天草の維和島と松島、長崎県は平戸、佐賀県は武雄です。今回、日田市天瀬町の仲間と6人で奥豊後コースを楽しみました。

天瀬町を出て、黒川温泉を通って、久住高原から豊後大野市の朝地駅まで車で行きました。さあ出発です。天瀬町亀山付近です。オルレ日和りですね。
黒川温泉案内所です。トイレ休憩を取ります。

朝地駅の前です。標識が出ています。トイレは各史跡にありますので安心です。

舗装されていない土の道を歩きます。

案山子さんも歓迎してくれています。




用作公園に着きました。江戸時代岡藩の家老の別荘地です。漢字の「心」と「丹」の形をした池があります。








山道を歩いていいくと、普光寺に着きます。境内から見える磨崖仏と洞窟堂の風景はまるで、タイムスリップしたような感覚にとらわれます。肌で感じるパワースポットです。


次に十川(そうかわ)が見えて来ます。柱状節理といい、マグマが冷え固まる際に柱状にはいる亀裂のことです。9万年前阿蘇山の噴火で火砕流が流れ込み、冷えてできたものです。いい風景ですよ。

そして滝廉太郎が歌った「岡城址」が見えて来ます。岡城をおりると武家屋敷がつづき、風情があります。



終点は竹田駅・竹田温泉(花水木)です。約12キロですが、4時間半かけて楽しみました。感謝感激のオルレでした。
竹田駅前の裸像です。

明日から、受戒式のため、東京に行きますのでブログはお休みです。次回(木曜日)をお楽しみにお待ちください。

2013年9月5日木曜日

池上彰の「そうだったのか!現代史1・2」を読むⅤ-第一章湾岸戦争とイラク戦争ー

 おはようございます。
オバマさんは、シリアへのアメリカの軍事介入が議会の承認を得るということになったが、シリアの問題は、現代史では、湾岸戦争に始まり、イラク戦争によるフセイン政権の崩壊と酷似しています。1990年イラク軍がクエートに進行し、湾岸戦争が始まったのです。

イラクはもともとソ連よりでしたが、イランのホメイニ師による革命により反米になり、イランがソ連、アメリカはイラクを支援するようになりました。中近東で行われているのは、石油の利権と、イスラエルを擁護する陣取り合戦のようです。

多国籍軍として、28ヶ国合計約84万の軍隊で編成され、「ニンテンドウォー」と言われるまるでゲームさながらのハイテク兵器が使われ、ピンポイント攻撃が行われたのです。しかし多くの民間人が巻き添えになり、犠牲となりました。湾岸戦争は終結したのですがフセインは残ったのです。

そして、2001年9月11日、アメリカ本土で同時多発テロが起き、アメリカはイラクをテロ支援国家として、イラク攻撃をするのです。イラクが大量破壊兵器をつくり、それがテロリストに渡り、拡散するのをアメリカは一番恐れたのです。

大量破壊兵器とは、核兵器や化学兵器を言います。イラクを攻撃し、独裁者フセイン政権を倒したのですが、結局、大量破壊兵器は見つかりませんでした。このイラク戦争の問題は、危険な国だから先制攻撃をしてもよいという先鞭をつけてしまったことでないでしょうか。

国連憲章が認める「戦争」は自衛のためだけのものです。シリア問題で同様のことが起きようとしています。ブッシュさんに続き、オバマさんあなたもですかと問いたくなりますが、アメリカが化学兵器の製造・使用がイスラエルに及び、次にアメリカ本土へのテロ攻撃を恐れているからです。


人間は、核兵器や化学兵器をどうしてつくるのでしょうか。それは自国の国益を守るために、他を顧みない利己的な権力者たちの思惑があるからです。日本国内で、オーム真理教団が松本・地下鉄サリン事件をおこし、多くの方が亡くなられ、今もその後遺症で苦しんでいます。

これは完全なテロ行為であり、その団体組織を即時解散させない、いつまでも死刑執行できない司法に問題があるのではないでしょうか。彼らは宗教団体ではなく、テロ組織であることを認定しないと第2、第3のオーム真理教事件は起きるのです。そう思いませんか。

大量破壊兵器を廃棄するのは、国連しかできないのですが、残念ながら経済制裁くらいではなくならないのが本当の姿なのです。やはり国連軍(多国籍軍)をつくり制圧するしかないのでしょうか。しかし、大国の思惑があり、国連安保常任理事国での会議で決めることもできないのです。

シリアの問題は、国連による調査報告で、化学兵器が使われたかどうか明確にし、国連主導で内戦停止とアサド政権への制裁を決めてほしいと思う次第です。しかし国連決議が難しいとなれば、オバマさんは苦渋の決断をすると思われます。

国連の在り方も、冷戦後そしてテロの時代にはいり、変えて行かなけれれば、世界の平和を維持することはできないでしょう。皆さんはどう思いますか。戦争により、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。明日は九州オルレ奥豊後コースを歩くためブログは月曜日までお休みです。

参考図書
「そうだったのか!現代史」 池上彰著 集英社
「そうだったのか!現代史パート2」 池上彰著 集英社








2013年9月4日水曜日

池上彰の「そうだったのか!現代史」を読むⅣ-第6章朝鮮戦争ー

 おはようございます。
台風17号が接近し、九州は雨やまず、ほとんどの人が気分はブルーになっていることと思います。そんな時、今日の箇所は、「第8章同じ民族が殺し合った朝鮮戦争」です。しかしこの朝鮮戦争を知らずに今日の北朝鮮問題を読み取ることはできないのです。

第二次世界大戦に日本が負け、皆さんいのちがけで、朝鮮半島から逃げて帰国しました。作家の五木寛之さんの当時の様子を書いたものを読むと涙が出てきました。ソ連軍が侵攻してきて、日本の女性の蹂躙され、シベリアへも多くの方々が抑留されました。

1948年に李承晩が大統領に選ばれ、大韓民国が成立しました。ソ連は、金日成を立て、翌月朝鮮民主主義人民共和国を成立させました。二年後の1950年6月25日に北朝鮮軍が38度線で一斉砲撃をし、侵攻してきたのです。

戦局は、韓国軍は釜山まで追い詰められ、国連軍として、アメリカが全面的に介入し、なんとか押し戻しますが、あと一歩で、朝鮮半島は北が軍事統一するところまで来たのです。北朝鮮軍は、ソ連の武器で武装し、さらに、正体不明の部隊と衝突するのですが、これが中国人民解放軍でした。

国連軍と中国軍との全面衝突となり、一進一退を繰り返し、ソウルの争奪戦となりました。そして38度線で膠着状態となり、1951年7月から休戦会議が始まり、1953年7月27日に休戦協定が調印されます。

しかし、その後も北朝鮮は朴正熙大統領暗殺未遂事件、ビルマでの全斗煥大統領暗殺未遂事件、大漢航空機爆破事件、そして日本人(世界数各国)拉致事件を起こしてきたのです。北朝鮮がスターリンと毛沢東思想によって生まれ、今なお世界革命を標榜していると言えるかも知れません。日本赤軍のメンバーがよど号をハイジャックし北朝鮮に行きました。

朝鮮戦争の勃発により、GHQは急遽、警察予備隊を創設させ、1950年に海上保安庁の掃海戦を派遣し、機雷の処理にあたらせ、二艘が沈没し、ひとりが死亡、一八人が重軽傷を負いました。これが事実なのです。

私たち日本の平和は、少なくとも東アジアの危ういパワーゲームに上になりたっているし、犠牲者のうえになり立っているのです。朝鮮戦争での双方の犠牲者は270万人から360万人と言われ、離散者は1000万人にも達したのです。この戦争で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

パククネ大統領が、習近平国家主席と首脳会談をしたのは、朝鮮半島の平和維持の一歩だし、北朝鮮も中国の支援なしではやっていけないのです。日本は、韓国の置かれている立場を理解し、協力していかねればならないし、中国ともうまく付き合っていかねければなりません。


久しぶりに、池上彰さんの「そうだったのか!現代史」(文庫本も出版されています。)を読み、歴史の真実を見つめ、世界平和を祈るとともに、日本政府に具体的な外交努力を期すものであります。

参考図書
「そうだったのか!現代史」 池上彰著 集英社





2013年9月3日火曜日

池上彰の「そうだったのか!現代史」を読むⅢ-第14章天安門広場ー

 おはようございます。
シリアでは子供を含め多くの方々が、サリンという科学兵器によって殺戮されています。なんというなげかわしく、悲しいことでしょうか。亡くなられた方々のご冥福と一刻も早く終息し、平和が訪れることをお祈りします。

昨日、文化大革命について書きましたが、中国では亡くなられた方をどのように弔うのかなとふと思いました。唯物主観に立った共産主義ですから、宗教は政府公認の施設はあるが、公けには宗教行為はできないでしょうから、どうしているのでしょうか。まずもって、文化大革命、天安門広場、四川大震災などで亡くなられた中国人民のご冥福とご供養をお祈りします。

今日は『「そうだったのか!現代史」第14章天安門広場が血に染まった』を読んでその感想を書きたいと思います。毛沢東の死後、実質的な権力は鄧小平が握り、忠実な弟子であった胡耀邦を首席にし、経済の改革開放を路線を推し進めます。

そうすると当然、言論自由などを求める声が出てくるのですが、弾圧していきます。共産党政権下ではすべて、共産党の管理下にあるのです。1986年科学技術大学で、「学生食堂のサービス」が悪いというレベルから、次第に「民主」や「自由」を口にするようになりました。

上海や北京の大学の150余りに広がり、これを弾圧することなく見逃した胡耀邦総書記は保守派により失脚させられます。胡耀邦は2年後に亡くなります。その死を悼んで、デモがおこなわれました。それが、民主化、言論の自由、共産党や政府幹部の汚職弾劾など求めて天安門広場を埋め尽くすのです。

しかし、それは動乱として鎮圧されます。鄧小平のもうひとりの忠実な弟子、趙紫陽も学生に加担したとして、失脚します。中国全土で1000万人が街頭に出た言われていますが、人民解放軍が出て天安門広場を制圧するのです。

これを指導したのが鄧小平で、保守派が巻き返し、江沢民を総書記に据えます。中国現代史の歴史は、中国共産党の権力闘争の歴史であり、彼らにしてみればそれは毛沢東の言った永続革命なのです。

池上彰さんは、最後に「経済の改革・開放を続ける限り、西側の思想や文化は、いやおうなくはいってきます。いつかまた、中国に遅い春がやってくるはずです」とこの章を結んでいます。私は悲観的に見ています。

文化大革命と天安門広場を読み返し、いかに中国共産党が恐ろしい政権であり、それは毛沢東思想によって洗脳され、共産党の国益を守るためには、今、内にエネルギーを向けるのではなく、それを外に向け、これまでの反日教育によって、いつでも戦争をやるぞという中国の若者が増えていることを、日本人は肝に銘じ、警戒しておかないと周辺各国、民族と同じ目にあうのです。

私たち人間は、文明は発達したが、精神は幼稚な唯物主義におかされているのです。だからこそ、釈尊やキリスト、そして聖人達の教えに立ちかえるべきではないでしょうか。第二次世界大戦後、多くの戦争が行われ、多くの方々が犠牲になったのです。その供養をせずに、安穏と生きていたら、その霊魂はうかばれないのです。神仏から遠ざかれば遠ざかるほど、世界は闇に包まれていくのではなく、神仏に近づき、祈り、光を取り戻さなければなりません。



2013年9月2日月曜日

池上彰の「そうだったのか!現代史」を読むⅡ-第9章文化大革命ー

 おはようございます。
昨今の日中、日韓関係を見ていると、なかなか関係改善できないものが底流に横たわっているように思えてなりません。特に一昨年の、反日デモによる日系企業への襲撃、略奪は政治的意図を持って行われた形跡があります。

中国政府や韓国政府、ましてやパン・ギウン国連事務総長までもが歴史認識をことさらに言う現状を見ると、その背景になにがあるのか、精査しなければなりません。孫氏の兵法のなかに、「敵を知り、己を知れば百戦危うからずや」という言葉があります。

歴史認識のまえに、歴史の事実をよく知る、そして現在の国家政権がどのようにして生まれたのかを知らなければ外交は成り立たない。これは民間外交においてもいえることではないでしょうか。なぜなら国家によって作為的に利用されるからです。

現代史をそろそろ見つめなければ世界の未来はないという思いで、約13年前に人気絶頂のジャーナリスト池上彰氏が書いた「そうだったのか!現代史」を読み返し、歴史の事実を再確認するなかで、今後の日本人の在り方を模索すべきだと思います。


なぜ、一昨年反日デモが行われたのか、それを解く鍵は、「文化大革命」にあります。毛沢東は、1958年に始めた「大躍進政策」が失敗したのち、それを批判した幹部を失脚させました。このときから、毛沢東包囲網を打ち破る(壮大な権力闘争)ために、若者を使った文化大革命が始まるのです。

中国の歴史は、隋、唐、明、宗、元、清など政権を取った王朝が過去の王朝を打ち倒して、成立していますので、一貫性はないようにありますが、毛沢東は中国共産党政権をうちたてたのに、その中身は、彼自身が言っているように大漢民族国家の建設であり、この中華思想が周辺諸国との軋轢を生んでいるのです。

1968年当時、フランスではカルチェラタンでの闘争、アメリカではベトナム反戦運動、日本では全共闘運動といい、世界的な学生運動が席巻した時代です。それに影響を与えたのが毛沢東思想であるのです。今日、毛沢東語録は約60億部出版されていると言われています。

「文化大革命」には紅衛兵が登場し、右手に毛沢東語録という赤い本を掲げ、自分の祖父や父までも血祭りにあげて行き、その犠牲者は、10年間で200万人が収監され、50万人が処刑されました。農村では、2000万人が餓死したと言われています。

劉少奇や鄧小平は、経済の立て直しに舵を切りますが、毛沢東は自らを批判するものは、文化大革命を利用して、追放して行き、権力闘争に勝利したのです。その後もしかりで中国共産党の歴史は、権力闘争の歴史でもあるのです。その意味でいえば、日本でも政党や政権の歴史は権力闘争でありますが、そこには民主主義という原理がきちんと働いているのです。

その後、中国は、鄧小平が復活し、経済の改革開放路線によって、大きく発展してきましたが、皆さんがTVニュースで見た通り、昨年の反日デモのとき、毛沢東の写真のプラカードを掲げていましたね。つまり毛沢東思想は生き続けているし、若者を利用する手法は何も変わらないのです。それは「造反有理」という言葉で、犯罪行為が許されるからです。

池上彰氏は『スターリンのソ連に続いて、中国でも独裁者によって悲劇が生まれました。どうして、悲劇が防げなかったのか。「何が正しい文化や思想であるかは共産党が決める」という体制になっていて、個人個人が自分の生き方、理想というものを自分なりに考えることができない社会だったのではないか、という批判もできるでしょう。「自分の頭で考える」ことの大切さを痛感させる出来事でした。』と書いています。ソ連に占領されることなく、戦後日本は民主主義国家になったのは神の摂理でもあると思いませんか。

戦前の日本はどうでしたか。自由にものを言えましたか。だからこそ、青少年に歴史の真実を伝え、また若者も歴史を学び、「人のふり見てわがふりなのせ」と言う言葉あるとおり、他国を見て、自国を戒めることが必要ではないでしょうか。

最近流行りのTVドラマ「半沢直樹」を見ていると、どんな社会や組織でも権力闘争があるなと思う次第ですが、そのとき、何が正しいかを判断して、言うべきを言う人がいないと、企業もまた犯罪を犯す集団になるのです。

個人的な意見を最後に言えば、今後いつでも反日デモは起きます。日本企業の安価な労働力による海外生産活動はもう通用しなくなっているのです。進出国の歴史や文化を踏まえ、その国のために何ができるのかという利他の心を持った企業活動しか、受けいれられないのです。

いわゆる中国の覇権主義や拡大主義は、中国4000年の歴史の中華思想と毛沢東の言った大漢民族国家の建設の途上で、必ず現実のものとなります。チベットや東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)で起きている弾圧と、同化政策(中国の男性と結婚させ、民族をなくす)は目に余るものがあります。そして、仏教もキリスト教も弾圧されています。

中国の今後を注視しながら、東南アジア諸国と協力して、自国を守らなければなりません。どんな国でも一党独裁国家である限り、民主化はできないです。明日は、「第14章天安門広場が血で染まった」を読んで感想を書きたいと思います。

参考図書
「そうだったのか!現代史」 池上彰著 集英社

2013年8月30日金曜日

池上彰の「そうだったのか!現代史」を読むⅠ

 おはようございます。
先日、FB友達から「東トルキスタンからの手紙」をみて、涙がでました。中国政府による、東トルキスタン人への弾圧と虐待、それはチベットでも起きているし、ブータンへも侵攻しています。そんなおり、バン・キウン国連事務総長の偏った歴史認識発言がありました。私は歴史は認識ではなく事実だと思います。

今、人気の池上彰さんが、「そうだったのか!現代史」をだして、約十年になります。何かあると引っ張り出して読むのですが、池上さんは、NHKの「週刊こどもニュース」で人気をはくした人です。だから、中立でわかりやく語りますね。

「そうだったのか!現代史」のはじめに、池上彰さんは、

『・・・現代史の常識を持たない人が増えて問題になっているのは、学生に限ったことではありません。一般社会でも同じことです。持っている常識の差が、社会人になってからの世代間の断絶を生んでいます。
 日々のニュースや私たちが生きている現代のさまざまな出来事を理解するためには、その少し前の歴史を知る必要があるのです。歴史をさかのぼれば。現代世界のさまざまな動きの背景が鮮明に見えて来ます。
 しかし、多くの世界史の本は、ローマ帝国やビザンチン文化については詳しくあったも、第二次世界大戦後の現代史についての描写はごくわずかです。
 ちょうどいいテキストがないなら書いてしまおう。そんな発想から生まれたのがこの本です。・・・』

と書いています。

冒頭であげた、中国政府による少数民族への弾圧や他国への侵攻はどうして起きるのかは、やはり中華人民共和国の歴史、とりわけ文化大革命はなんだったのかということまでさかのぼらないと見えて来ないと思います。主役は毛沢東さんですね。中国共産党の中で、毛沢東思想は生きているのです。

また中近東では、シリアへのアメリカ軍による空爆がまじかとニュースで流れていますが、なぜ空爆するのか、それを紐解くカギはやはり歴史にあると思います。少しさかもぼれば、ユダヤ人のイスラエル国家建設にあります。イラク戦争もしかりですね。

読者のみなさんと、今世界で起きていることを池上彰さんの「そうだったのか!現代史」(集英社)を読みながら考えてみたいと思います。来週は、「第9章文化大革命という壮大な権力闘争」を書きますので、興味のある方は、ぜひお買い求めて一緒に読んで行きましょう。

参考図書
「そうだったのか!現代史」 池上彰著 集英社
「そうだったのか!現代史2」
「そうだったのか!日本現代史」



2013年8月29日木曜日

畑正憲さんの講演「深い動物のなぞ」を聴いて

 おはようございます。
昨日、大分県立日田高校がスーパーサイエンスハイスクール事業の一環で平成25年度第2回SSH講演会として、高校の大先輩である畑正憲さんに来ていただいて、「深い動物のなぞ」というテーマでお話してもらいました。

ところで、スーパーサイエンスハイスクール事業って知っていますか。ウィキペディアによりますと、

「スーパーサイエンスハイスクールとは文部科学省が科学技術や理科数学教育を重点的に行う高校を指定する制度のことである。SSHと略記される。2002年(平成14年)度に構造改革特別要求として約7億円の予算が配分され、開始された。
2007年(平成19年)度予算では約14億4443万円、2010年(平成22年)度予算では約20億6500万円、2011年(平成23年)度予算では約24億400万円が配分されており、増額傾向にある。」

日田高校は、2011年度に指定高校になったようです。私は理科・数学教育に力を入れていくことに賛成です。問題はどのように運営されているかでありますが、畑正憲さんを呼んでいただけただけでうれしい。

畑正憲さんは、ムツゴローの愛称で親しまれていますが、1935年生まれですので、現在78歳。お元気ですね。私たちが高校時代、先生の「われら動物みな兄弟」「ムツゴローの動物王国」をよく読んだものです。

当時の噂では、数学は大学の数学を独学して、高校の先生も舌を巻いていたということですが、昨日のお話でも、英文学に興味があり、わざわざ福岡の本屋に行き、ヘミングウェイの「老人と海」など英書を買い、原文で読んでいたとのことです。このあたりで学者と違う文章力がついたのかも知れませんね。

高校の数学の先生が、特別に6人の生徒を選抜し、数学を教えたとのことですが、そのなかには、朝日放送の社長や日本生命の社長になった仲間がいたとのことですが、その通りです。人間は良き友や良きライバルがいるとなぜか切磋琢磨して伸びるものです。環境って大事なんですよね。

昨日の先生のお話のなかで、イネはオオカミが進化したものではないとのことで、びっくりしました。また鳥はなぜ、小鳥に均等にえさをあげられるかなどまさに興味津々の話でした。極めつけは、アナコンダが人間をのみ込んだ話や、実際、先生も野生のアナコンダにしめれて苦しかったことなど、まあ奇想天外ですよね。

また、クマの冬眠にこだわっていたそうで、学者の論文では冬眠ではなく、巣穴で氷水を飲んでいたとか、体重が減るとか書いたあったが、疑問が解けず体重計を設置して実験したら、完全冬眠で体重は減らないそうです。話は尽きないので、今日も時間オーバーーでした。感謝感激です。先生は第6期生、現在の高校生は第66期生だそうで、次の動物研究家や科学者がでてくることを期待します。

先生は、いつも「人間ってなんだろう」「人類っはなんだろう」と考えていたそうです。わたしは、宗教や哲学で同様のことを考えてきましたが、そういえば、キリストは17年、仏陀は6年、空海さんは6年、どこにいたかわからない時期がありましたが、後世の人はそれを修行と言っていますが、考えてみると、大自然のなかで、動物と過ごし、虫に話しかけ、草木や花々のなかで寝転がり、あるいはクマのように冬眠してみたこともあったかもしれません。そして「人間ってなんだろう」って考えたのではと講演を聴いてふと思いました。それが宗教や哲学の始まりですよね。

畑正憲先生、いつまでもお元気でご活躍されますようにお祈りします。ありがとうございました。