2013年8月29日木曜日

畑正憲さんの講演「深い動物のなぞ」を聴いて

 おはようございます。
昨日、大分県立日田高校がスーパーサイエンスハイスクール事業の一環で平成25年度第2回SSH講演会として、高校の大先輩である畑正憲さんに来ていただいて、「深い動物のなぞ」というテーマでお話してもらいました。

ところで、スーパーサイエンスハイスクール事業って知っていますか。ウィキペディアによりますと、

「スーパーサイエンスハイスクールとは文部科学省が科学技術や理科数学教育を重点的に行う高校を指定する制度のことである。SSHと略記される。2002年(平成14年)度に構造改革特別要求として約7億円の予算が配分され、開始された。
2007年(平成19年)度予算では約14億4443万円、2010年(平成22年)度予算では約20億6500万円、2011年(平成23年)度予算では約24億400万円が配分されており、増額傾向にある。」

日田高校は、2011年度に指定高校になったようです。私は理科・数学教育に力を入れていくことに賛成です。問題はどのように運営されているかでありますが、畑正憲さんを呼んでいただけただけでうれしい。

畑正憲さんは、ムツゴローの愛称で親しまれていますが、1935年生まれですので、現在78歳。お元気ですね。私たちが高校時代、先生の「われら動物みな兄弟」「ムツゴローの動物王国」をよく読んだものです。

当時の噂では、数学は大学の数学を独学して、高校の先生も舌を巻いていたということですが、昨日のお話でも、英文学に興味があり、わざわざ福岡の本屋に行き、ヘミングウェイの「老人と海」など英書を買い、原文で読んでいたとのことです。このあたりで学者と違う文章力がついたのかも知れませんね。

高校の数学の先生が、特別に6人の生徒を選抜し、数学を教えたとのことですが、そのなかには、朝日放送の社長や日本生命の社長になった仲間がいたとのことですが、その通りです。人間は良き友や良きライバルがいるとなぜか切磋琢磨して伸びるものです。環境って大事なんですよね。

昨日の先生のお話のなかで、イネはオオカミが進化したものではないとのことで、びっくりしました。また鳥はなぜ、小鳥に均等にえさをあげられるかなどまさに興味津々の話でした。極めつけは、アナコンダが人間をのみ込んだ話や、実際、先生も野生のアナコンダにしめれて苦しかったことなど、まあ奇想天外ですよね。

また、クマの冬眠にこだわっていたそうで、学者の論文では冬眠ではなく、巣穴で氷水を飲んでいたとか、体重が減るとか書いたあったが、疑問が解けず体重計を設置して実験したら、完全冬眠で体重は減らないそうです。話は尽きないので、今日も時間オーバーーでした。感謝感激です。先生は第6期生、現在の高校生は第66期生だそうで、次の動物研究家や科学者がでてくることを期待します。

先生は、いつも「人間ってなんだろう」「人類っはなんだろう」と考えていたそうです。わたしは、宗教や哲学で同様のことを考えてきましたが、そういえば、キリストは17年、仏陀は6年、空海さんは6年、どこにいたかわからない時期がありましたが、後世の人はそれを修行と言っていますが、考えてみると、大自然のなかで、動物と過ごし、虫に話しかけ、草木や花々のなかで寝転がり、あるいはクマのように冬眠してみたこともあったかもしれません。そして「人間ってなんだろう」って考えたのではと講演を聴いてふと思いました。それが宗教や哲学の始まりですよね。

畑正憲先生、いつまでもお元気でご活躍されますようにお祈りします。ありがとうございました。

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