2013年2月13日水曜日

禅修行ー典座教訓ー

 おはようございます。
昨日の続きですが、9日には、成田から大佐倉にある勝胤寺での2月度東京国際仏教塾曹洞宗コースでの修行でした。勝胤寺は、桓武天皇第29代の子孫である千葉介21代平朝臣勝胤公の菩提寺であり、京成大佐倉駅から徒歩で8分程度のところにありますが、自然の囲まれた寺院です。(ぜひHPを見て下さい。)

まずは山門にて、一礼し合掌します。

勝胤寺山門

勝胤寺境内
 檀家会館


正面に本堂があり、中野東禅先生とのご縁でご住職さんが禅修行の場を提供してくださりました。1528年能登の租院で典座職を務めていたといわれる華翁租芳和尚によって開山創建された由緒ある寺です。租芳和尚は、千葉勝胤公に「黙とはなにか」を教え指導していたとのことです。その方針が脈々と続いているのです。

このような寺を支えているのは地元の檀家さんたちであり、住民の皆様だと思います。ところで、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏やキャノンの御手洗会長なども寺院の支援をしていると聞いております。勝胤寺のご住職さんご夫妻も仏教が地域もとけこむように、お寺が修養の道場であり、憩いの場であるようにとの方針のもと、座禅会や写経会、そして茶会など開き、ご奉仕されています。

塾生と勝胤寺本堂内にて準備作務

朝課から始まりますが、1時間ほど正座してお経をあげるので、終わりの五体投地による礼拝のときにしびれが来て立てないときがあるので、日々の修行不足を感じました。この日の中野東禅先生の講義は、道元禅師の「典座教訓」です。

典座というのは、食事を作る人をいいますが、禅修行は、座禅を組んだり、お経をあげることだけではなく、作務という内掃除、外掃除、そして東司といわれるトイレ掃除などすべて修行なのです。そして典座という職は、いわゆる和尚さんと変わらない地位にあるのです。

仏教各宗のなかには、このような作務をさげすむ宗派もあるようですが、曹洞宗は、手に鍬や鋤をもち、田畑を耕し、生活の糧を得ながら、修行していたそうです。ですから現代的に言えば、仕事が修行であり、職場が修行道場でもあるのです。「典座教訓」にはそのような心構えが書いてあるのです。

松原泰道先生の「自己を生き抜くー道元の『典座教訓』を読む」(PHP)が読みやすいです。原文を読みたい方は、講談社学術文庫から出ていますが難しいです。それよりもお近くの禅道場や全国にトイレ掃除に学ぶ会がありますので、体験して体とこころで感じとることをお薦めします。

本堂の前の庭園でお昼休憩


朝、池に氷がはっていたので、沖縄から参加している長峰君がびっくりしていました。日本各地から仏教塾に参加していることが、日田市の「咸宜園」とダブり、塾生に、咸宜園と足利学校と弘道館の世界教育遺産登録運動のご紹介をしました。仏教塾は平成の咸宜園かもしれません。勝胤寺のご住職ご夫妻ありがとうございました。

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