おはようございます。
日田市が2月23日を「咸宜園の日」と制定し、廣瀬淡窓先生を学び、教育の原点に還り、教育現場に活かしていることの意義ははかり知れないものがあると思います。昨日書いた小学生の発表の中で、小中学生は、咸宜の意味をよく理解しているということです。
「咸宜」とは「ことごとく よろし」と読み、人も、自然も、環境も、すべてよいという肯定的な積極的な考え方から来ています。小学生のまとめは、①誰でもが勉強できること、②さまざまな学問を学ぶことができること、③塾生はそれぞれ能力を持っていること、でした。
たんそうさんのユルキャラ(パトリアギャラリーにて3月2日までー学校の取り組みーを展示中)
記念講演で、福岡女学院大学人文学部の伊藤文一教授のお話したことをご紹介したいと思いますが、先生たちが、教育連携プロジェクトでまとめた本の表紙に、「君の夢 未来へ」-マインド・セットを変えよ!!-と書いていましたが、マインド・セットとは心構え・心のあり方なのです。私がずっと言い続けてきたことと同じでしたので共感しました。
伊藤先生が、この本に沿ってお話したのですが、
はじめに
「すべては感謝から始まり、感謝でおわります。ヒト・モノ・コト・トキへの感謝を深めましょう。
ヒト:人を許すことです。いやなことは忘れることです。
モノ:建物や、食べ物などに心から感謝することです。
コト:行事や人が集まるところには、喜んで参加することです。
たまらなく好きなコト(モノ)をみつけましょう(スティーブジョブス)。
トキ:一日一生です。時間は命です。時間を可愛がると懐(ナツ)いてきます。
教育は人を変える魔法のような力を持っています。」
と説明しお話してくれました。これだけでも十分なくらい伝わってきます。社員教育も同様で、私たちは現実の仕事のななかで、CS活動(顧客満足)をしますが、実はES活動(従業員満足)が先にあるのです。従業員が自分の仕事に感動しなければ、お客様に感動を伝えることはできません。
整備されつつある咸宜園内で向こうに見えるのが、右に秋風庵と左に遠思楼です。
淡窓先生の教育への思いは、
「人材を教育するのは、善の大いなるものなり」
に表現されており、「教育とは人間社会における最大の善行である」という考えを元に、塾を開いて子弟たちを教育することを決心したのです。
「鋭きも、鈍きもともに 捨てがたし 錐(きり)と槌(つち)とに使い分けねば」
解説すると、「人間には、人それぞれ違った能力がある。頭脳を鋭く早く回転させるとことが出来る者も居れば、頭の回転が遅い者も当然いる。しかし、頭の回転の速い者だけが世の役に立ち、頭の回転が鈍い者は役にたたないものであるかと言えば、そうではあるまい。人間には人それぞれに個性があり、違った能力があるものである。その能力にあった使い方をすれば、役に立たないという者などはいないのである。」
企業においても、ひとりひとりの個性を見抜き、適材適所に人の配置をして、ひとりひとりの能力を引き出してあげ、その人が精一杯働けば、必ず、業績は良くなるのです。人の使い方を見誤り、目先の利益ばかり追いかけても、地についた経営はできないのです。経営(仕事)においても、咸宜園の教育を学び、会社の社員教育に活かしていきましょう。ー明日へ続くー
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