おはようございます。
昨日の続きですが、温泉につかり、準備運動をし、からだを調えて座り、深く呼吸をしたら、静かに呼吸をします。ここで、こころを調えて行きます。
なぜこころを調える必要があるのでしょうか。よくこころが自分だと思っている人がいますが、体もこころも自分ですが、真我ではありません。
こころは自由奔放です。こころは思惟でもあるわけで、煩悩の思う向くままに、むさぼり、いかり、おろかな感情を湧き立たせます。
聖書に「あなたのこころを見守れ、いのちの泉はここから湧く」という言葉があります。こころを見守り、コントロールしないと、欲望のおもむくままに、あれが欲しい、これがしたいと思い、妄想し、感情がのぼせた状態になります。これを禅では、「のぼせ」と言います。
あるいは、壁にぶつかったり、失敗すると落ち込み、やる気を失い、消極的な言葉や愚痴を言い、しまいにノイローゼやうつ病になる方もおられます。ですからこころを調える必要があるのです。
温泉禅では、まず呼吸の息数観で、意識を集中します。意識を集中させることが大事なのです。次に、温泉が流れる音に、意識を向けます。そうするとそれ以外は聞こえなくなります。このようにして、有意注意してこころを調えて行きます。
これは、日常の感情や思考から離れることです。温泉につかり、このようにしてこころを調えて行くと、体はやすまり、こころは寂静へと導かれて行きます。
そして自然に溶け込み、宇宙と一体となります。通常の座禅でもこのような状態になりますが、温泉禅では、さらに温泉の効能により、体が温まり、血流がよくなり、こころがのぼせから解放されるのです。心身一体となるのです。
そして、最期のしめくくりは、真言を唱えますが、仏教徒でない方は、前向きな言葉を自分で作ってもかまいません。
例えば「だんだんよくなる ますますよくなる、もっとよくなる、きっとよくなる かならずよくなる」と口で言いますと、健康になり、生活もよくなり、仕事の成果も向上します。私のことしの真言は「感謝、健康、長寿」です。
温泉浴場を出るときは合掌礼拝しましょう。それが大自然の恵みへの感謝を表すことだと思います。それでは皆様が健康でありますようにお祈りします。南~無 合掌礼拝 徳温禅月。
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