2012年10月26日金曜日

主の教え


 午後3時ごろ、秋空を見上げると、大きな鳥が、羽いっぱいに広げ、旋回していました。トンビかと思いましたが、広げた羽は1m以上ありそうで、鷹か鷲だと思われました。どんどん大きく自由に旋回し、上昇していきました。そして西の太陽に向かって真っすぐに進んでいったのです。

よく世間では、UFOを見たとか、わけのわからないことをいう人たちがいますが、それが事実なら、世界の天文台はとっくの昔に、なんども発見しているはずです。そんな戯言より、この地球上で、大空を自由に羽ばたくことができる鳥という生き物がいることに感動しなければ真理を覚ることはできないでしょう。森羅万象がすべて真理の姿なのです。

この大空を飛ぶ鷲のように、わたしたちも人生を楽しく、のびのびと生きていけるのです。松原泰道老師が、「きょうの杖言葉」(海竜社)のなかに、聖書マタイ伝13・12のイエスキリストがおおぜいの群衆に語った言葉について書いていました。

イエスが群衆にたとえで話すので、弟子が聞くと、「あなたがたは、天の奥義を知ることを許されているが、彼らには許されていません。というのは、持っている者はさらに与えられて豊かになり、持たないものは持っているものまで取り上げられてしまうからです。」

松原泰道老師は、「徳ある者には徳が加わり、信仰あるものには信仰が加わる。しかしそれらをもたぬものは自分から失くしてゆく真実を示唆するのです。」と書いています。現代はすべての人に天の奥義を知ることは許されていますが、このマタイ伝の前後の箇所で、現代の私たちに、種まきの喩をキリストは語っているのです。

持っている者はさらに豊かになるとは、「よい地に蒔かれるとは、みことばを聞いてそれを悟る人のことで、その人はほんとうに実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結びます。」ということです。

神学者も仏教者も、この箇所を宗教的な、精神的な説明をされる方が多いのですが、現実の世界のことであり、生活の領域にわたって、このことが真実として存在しているのです。持たない国民は持っているものまで取り上げられる税金(増税と使い道を監視しなければならない)や高い金利。

今の日本人は本当に贅沢な暮らしをし、お金がなければお金をローンで借りる。身分不相応なブランド品を高い金利のローンで買う。美食と言って食い漁る。そのローンの支払いのために働くが、エアコンをつけっぱなし、電気は使い放題で、多額な電気料金を支払う。家計はますます苦しくなる。挙句の果てに犯罪に手を染めるものもいる。目を覚ませ。

日頃から聖書や仏典を読んで、主の教えを悟る人は、決して身分不相応な生活はしません。食事は簡素です。禅道場で精進料理を食べましたが、毎日このような食事をすれば健康で長生きできます。着るものも質素で、身の回りに、無駄なものは持ちません。いつも努力し、寸暇をおしんで勉強している。(そのような人こそ、たまにはご褒美で豪華な食事をすればよい。)

大空を自由に飛ぶことは、つまらぬ見栄や執着をなくすことです。持たないものは、我慢し辛抱しなければなりませんが、同時に一生懸命働いて、少しづつ貯金すると持てるものになることができるのです。本多静六老師は、貧乏のどん底から、四分の一貯金を25歳から実践し、億万長者になったのです。

仏陀やキリストの教えは、生ける私たちに、現実的にも真の豊かさへと導いてくれるのです。

















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