2012年10月29日月曜日
礼儀作法の基本である挨拶
おはようございます。10月もあと3日で、11月になりますね。九州も朝晩がすっかり寒くなってきました。今朝は霧が深く、いよいよ晩秋を迎え、日田市では天領まつり・千年あかりが開催されます。また菊池寛氏の「恩讐の彼方に」のモデルになった耶馬渓が紅葉のピークとなります。特に深耶馬渓をおすすめします。日田市や耶馬渓では7月の北部九州災害で甚大な被害を蒙り、復興へ向けて住民の皆さんも頑張っていますので、大自然や祭りが癒してくださることは感謝なことです。
ところで、昨日、天皇皇后両陛下をお迎えしての、第146回天皇賞レースがありました。近代競馬150周年事業の一環であり、東日本大震災の被災地復興を願って東日本伝統馬事芸能として福島県の「相馬野馬追」が披露されました。
優勝したのは、エインシンフラッシュで、騎手はイタリア人のデムーロさんです。彼はレース直後、馬をおり、膝まづいて、両陛下に深々とお辞儀をしたのです。皆さんも見たでしょう。このような紳士的行為は日ごろから身についていないとなかなかできません。今の日本人が失くしている礼儀作法だと感心しました。
禅道場へ行きますと、堂内での歩き方から座り方、食事の作り方、食事のとり方など厳しく教授を受けます、道元さんは、典座教訓や赴粥飯法で禅における礼儀作法をことこまかに書き表しています。それは日常の行為そのものが禅の修行であるからです。この禅から、茶道、華道、剣道といわれる「道」が確立したのです。
戦後65年以上経ち、日本人いや人間がもたなければいけない礼儀作法が失われ、いじめなどに現れているように人の痛みを感じないほど、子供たちのこころも疲弊しています。こころを育てるのも、しっかりと朝から家庭のなかで「おはようございます」とあいさつすることではないでしょうか。
欧米や中近東そして東南アジアでもキリスト教やイスラム教そして仏教への信仰がありますので、決まった日時に教会や寺院に集まり、神仏に礼拝し、お祈りを捧げるのです。このような国や地域社会ではあいさつなどが身についています。
日本人こそもっとも礼儀や作法を重んじる国民ですから、まずは家庭や会社の中から、「おはようございます」「ただいま」「おやすみなさい」などとあいさつをする習慣を呼び戻さなければ、人間が疎外されたヒトになってしまいます。仕事柄、いろんな会社にお伺いしますが、社員のみなさん、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などと挨拶をし一礼ができている会社は、業績が伸びているし、景気に左右されていません。
お近くの神社仏閣へ、子供さんやお孫さんと一緒に行って、神仏に向かって手を合わせお辞儀をし拝むことを自らがすることが大事です。一年に一回、正月元旦のみ、わずかなお賽銭をあげて自分の願いごとをするのではなく、少なくとも月に一回ぐらいはお墓参りなど行ってはどうでしょうか。
伸びている会社の社長さんたちは毎日お仏壇や神棚に手を合わせ拝んでいる方が多いのです。宗教心や信仰心とは素朴なものなのです。理屈ではありません。
まずは「あいさつ」を、ご自分から、そしてご家族から始めようではありませんか。
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