おはようございます。
昨日の「徳さんのお遍路」は82番札所の根香寺でしたが、青峰良頴ご住職さんが、ご自身も喉頭がんを患い、声帯を切除しているため、かぶそい声でお話していました。しかし慈愛に満ちたお顔をされて「人は病気では死なず、寿命で死ぬ」と笑顔でお話していました。
そうかもしれませんね。ご住職の人生を達観した姿には、みずからが病を背負った気負いがないなと思いながら、番組を見ていました。ご住職の今日の一言は「照千一隅」という最澄さんのお言葉ですが、「一隅を守るは千里を照らす」という意味ですが、小さいことでも大事にして生きて行く心構えではないでしょうか。
十三仏御本尊の4番目に登場してくる普賢菩薩様にも共通しているな思ったのです。釈迦三尊像の釈迦如来の右に文殊菩薩、左に普賢菩薩が座しているのです。写真は大分県日田市にある岳林寺さんの釈迦三尊像です。
六本の牙を持つ、白い象に乗っています。六本の牙は、人間の心のなかの、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天人、という六道に迷う心を突き破ってくださいます。たくさんの功徳を備えていて、私たち大衆の煩悩を打ち砕き、悟りの世界に導いてくださいます。
そのために、私たちは、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧という六つの行いをしていくのです。長者の子である善財童子が、道を求めて最後にたどり着いたところが、普賢菩薩様です。人生の最高の師と言われています。
人生で思い悩んだとき、普賢菩薩様のご真言「おん さんまや さとばん」と、三回、七回、二十一回と唱えれば、どんな危機でも乗り越える智慧が与えられます。
普賢菩薩様は、諸仏を敬い、如来を礼賛し、すべてを供養し、間違いを懺悔し、仏と人の功徳を喜び、場を設け仏の教えを聴き、仏陀にとどまってもらい、常に向上心を持って学び、恒に人々と祈りを共にし、あまねくすべてをお救いくださるように誓願してくださっているのです。
それでは皆様のご健勝をお祈りしながら、「おん さんまや さとばん」 南~無 合掌 徳温禅月。
参考図書
「仏さま白書」 中野東禅著 四季社
「開運十三仏」 大栗道栄著 日本文芸社
「仏像の見方がわかる小事典」 松澤弘道著 PHP新書
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