大分県日田市に吹上台地があります。平成7年に発掘されたときに、沖縄以南でとれるゴホウラ製貝輪やガラス製管玉・硬玉製勾玉・鉄剣など多数の副葬品が出土しました(大分県内ではほかに例がないほどの弥生時代の副葬品)。この台地から日田盆地が眺望できるのです。古代は豊の葦原と言われるほどの湿地帯だったと思われます。
日田市内が一望できます。
吹上遺跡の現地です。
広瀬淡窓先生をして、「弧高峰頂の亭 人なく山更にうつくし 仏あり 地まさに霊(たっと)し」と言わしめた吹上神社・吹上観音とは、いにしえの時に、いったい誰が居たのでしょうか。
日田インターを降りて、右にまがり、二つ目の信号を右に曲がると小迫トンネルがあります。トンネルの入り口の左に駐車場があります。まず見えてくるのがお不動様とお地蔵様を祀っているお社があります。
お不動様とお薬師様です。
お隣にお地蔵様が祀られています。
88mの地下から霊水がでています。地元の方が飲料水にしていると取水していました。今度来た時に頂いてコーヒーを作って飲んでみます。
お不動様、お薬師様、お地蔵様に合掌し、坂道を上ると、左手に釈迦如来?の種子(梵字)が掘られた庚申塔があります。
合掌礼拝し、苔むす小径を登って行きます。
この風情、たまらないですね~。約80mほど登ると、吹上神社にたどり着きます。
まずはお大師様に合掌しお祈りします。
横に、昭和28年の大水害で、この地も山崩れがあり、お稲荷さんの社が流されたのですが、つい最近、復元したとのことでした。広瀬淡窓先生が塾生と共に登って漢詩を詠んで碑が建立されています。
吹上神社と吹上観音堂です。
吹上神社には、天照大御神と菅原道真の天神様が祀らています。
吹上観音堂には、聖観音様と四天王像、三十三体の小観音像が併置されていますが、御開帳は三十三年ごとで、今から十五年後だということで、それまでは生きてないと見れませんね。裏手のガラス越しより、小観音様を撮りました。荘厳ですよ。
観音様に「おん あろきや そわか」」とご真言を唱え、合掌 礼拝。さて、今から1700年前、この台地に居を構えていたお方は、誰でしょうか。おそらく、この地は旧字地で「日向(ひむか)」と言われています。ここでお祈り捧げ、民を率いていた人物、それは日の巫女、「ひみこ」ではないでしょうか。そんな歴史ロマンを思いながら、下山しました。全国の歴史子女、仏教女子の皆さん、この吹上神社・吹上観音に来てみませんか。
それでは皆様のご健勝をご祈念し、南~無 合掌 徳温禅月。
0 件のコメント:
コメントを投稿