2014年7月14日月曜日

中島みゆきの「時代」を聴いて・・・。

 おはようございます。
胆嚢摘出手術の入院中、聴いていた中島みゆきのCDのなかで、やはり「時代」が一番、こころに響くものがありました。「時代」は、1975年に発表されるのですが、60年代後半からのベトナム反戦運動や全共闘運動など経験した団塊世代にとって、この曲は癒しの曲だったかもしれません。

しかし、中島みゆきの歌詞は、それぞれの時代を超えて、普遍性を持ったいるが故に、現在、20代、30代、40代、50代の方にも共感が持たれるのだ思います。彼女の饒舌はラジオのパーソナリティだけで、自分の曲のことを彼女自身が語った本は見当たりません。本来アーティストはそうあるべきだと思う。つまり曲を聴いて、共感し、自分と向き合うからです。

時代 [歌詞]
「今はこんなに悲しくて
涙もかれ果てて
もう二度と笑顔には
なれそうもないけど

そんな時代もあったねと
いつか話せる日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
だから 今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう
まわるまわるよ 時代はまわる
喜び悲しみくり返し
今日は別れた恋人たちも
生まれ変わって めぐりあうよ

旅を続ける人々は
いつか故郷に出会う日を
たとえ今夜は倒れても
きっと信じてドアを出る
たとえ今日は果てしもなく
冷たい雨が降っていても
めぐるめぐるよ 時代はめぐる
別れと出会いをくり返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって 歩き出すよ

まわるまわるよ 時代はまわる
別れと出会いを繰り返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって 歩き出すよ

今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって 歩き出すよ」 ユーチューブより


詩人が書いた詩と、シンガーソングライターの歌詞は、微妙な違いがあるのですが、この歌詞を平面的に読んでは味はでてこない、曲を思い出しながら読むとイメージが湧いてくるのです。1960年代後半からの学生運動は1972年の連合赤軍のあさま山荘事件でその理念と思想性は崩壊したのです。

出だしの

「今はこんなに悲しくて
涙もかれ果てて
もう二度と笑顔には
なれそうもないけど」

と70年代、おもぐるしい時代の空気と挫折感のなか、若者たちは未来へ向かって歩き出すのですが、それには、「REBORN」つまり生まれ変わる必要があったのです。1975年にこの曲が発表された時、どれだけ多くの若者たちが救われたでしょうか。

3年前、中学時代、高校時代の還暦同窓会をしましたが、あのときは、このときはと語り尽くせない再会がありました。やっと話せるときがやってきたのです。それぞれの人生に喜びや悲しみが繰り返しやって来て、それを乗り越えて生きてきたのです。

そして人生は旅かもしれない、人生という旅をそれぞれが歩き続けなければならないのです。私達は倒れても起き上がり、生まれかわるのです。生まれかわるという表現に、中島みゆきのインスピレーションを感じるのは私だけでしょうか。

おかげさまで、心身共に癒される入院生活を送れました。こんな素晴らしい曲を作ってくれた中島みゆきさんに「ありがとう」を言いたい。これからもどんどん、ますますご活躍されることを心より願い、中島みゆきさんと皆様のご健勝をお祈りします。南~無 徳温禅月。





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