おはようございます。
今回の衆議院選挙の結果は、当研究所の予測通りの結果となりました。政治であろうが、商売(経営)であろうが、国民(生活者)が求めていくいるものを提供できなければ、成り立たないということです。国民の半数以上が、景気対策、雇用対策を第一に求めていました。それに答えたのが自民党であったという事です。ですので公約を読み取ると、国民のニーズをとらえている政党が躍進するのが当たり前のことです。
日本人の生活の知恵は、反省し、次にすべき事をやることです。自民党の安倍総裁は、5年前、健康上の理由とはいえ、内閣総理大臣を任期途中で辞めたことを真摯に国民にわびました。民主党の野田さんからは、政権担当者としての反省の弁はほとんどありませんでした。日本人は、反省しない人を許さないのです。これは、日本未来も小沢さんがいなければもっとのばせたかもしれませんね。
反省するときに自己評価を適正に行える能力が必要です。自己評価の対極に他者評価がありますが、ほとんどの人が自己評価の方が甘いのです。だからこそ、厳しく言ってくれる友人(上司や部下)が必要ですし、座禅をして自己を見つめることが必要なのです。静寂のなかに身をひたすとき、内側から真実の声が聞こえてきます。このようにして自己評価、あるいは業績評価をしないと独善的になるのです。
NHKの大河ドラマの「平清盛」を、政治家の皆さんは見ているのでしょうか。「驕る平家 久しからずや」と言って、権力をもった清盛の傲慢さが、平家打倒ののろしを呼び起こし、平家が滅亡していくのです。中小企業の経営者とよくお話しますが、企業経営においても同様で、業績のいいときこそ、おごらずに、社内体制の構築をすべきで、業績が落ちているときこそ、創業の原点にかえり、攻めの経営をすべきだと申し上げているのです。
「平清盛」を見ていると、清盛の家臣(息子を含めて)は、企業でいえば幹部社員が、いつの間にか、酒宴や歌舞にうつつの抜かして、戦(いくさ)も、まつりごともできないほど堕落しているわけです。それに比べ、伊豆に流された源頼朝は、まさにどん底からの出発で挙兵するのです。歴史を見ても、わかるとおり、徳川政権も、政権をとったら、国内の安定のための手をうったからこそ、戦のない時代をつくったのです。
企業経営になぞれば、業績がよくなったら、企業の安定策を打っていくこと、社内体制の構築や社員教育をせずして、その会社が焦って、多角化や多店舗化に踏み出すとしっぺ返しがきます。業績が良きにせよ、悪しきにせよ、一旦立ち止まって、検証(反省)することがもっとも重要なことです。
道元さんは「修証義」の第二章、第七節で、懺悔滅罪を言っています。現代訳は、「悪しき心と行為の結果は、自分の責任だからごまかしようがない。しかし、ほとけに照らして懺悔して謙虚になるとき、身軽になり、罪のこころと愚かさは無我の智慧に包まれて清らかになる」ですが、仏教でもキリスト教でも、悔い改めることを最初に言っています。なにもかも自分の力や智恵でできると思ったら大間違いなのです。
すべては結果は、あなたの現在までのあなたの考え方と行為によってもたらされているわけですから、その責任はあなたが負わなければなりません。結果責任とはそういうことです。政治の話に戻ると、今回、公明党が躍進していますが、母体は創価学会です。創価学会の教えは、法華経から来ていますが、世界的に大変信者数が増えています。とくに注目するのは、アフリカに進出したことです。これは仏教が初めてアフリカに広まったことを意味します。
わたしは、今、東京国際仏教塾で仏教を学んでいますが、キリスト教でも、仏教でも一番大事なことは、自分の力に過信することなく、謙虚になって、生かされている事に感謝し、神仏に祈ることではないでしょうか。わたしはいつも次のように祈っています。
「宇宙をつかさどる大いなる方よ、阪神淡路大震災、東日本大震災、北部九州大水害で、私たちの代わりに亡くなった方を供養してください。また私たち一人一人に、生きていく力をお与えて下さい。そして、ほかの人にために役立つ仕事や行いができるようにお導き下さい。大いなる方に感謝し、祈りを捧げます。」
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」とは、世の中は常に変化し、とどまっているものはありません。あなたの生活も仕事も経営も、世の中に変化に合わせることが必要なのです。
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