2012年12月5日水曜日

成功哲学ーブッダの教えⅧ-

 おはようございます。
好評のわらしべ長者の息子シンガーラへのブッダのお話の続きを早速しましょう。

青年 「先生、昨日はありがとうございました。先生からお聞きしたことはすべて紙に書いて、何度も読み返しています。」

釈尊 「シンガーラよ、よい心がけじゃ。昨日の続きを話そう。」

青年 「先生、お願いします。」

釈尊 「そうじゃな。西方を拝むとは、夫と妻とが感謝し合い、助け合うことじゃ。夫は次の五つの仕方で妻を大切にするのじゃ。まず、妻をこころから愛し、敬うことじゃ。次に妻を軽んじてはならぬ。そして妻を裏切るような浮気などはせぬことじゃ。四つ目は、妻に家計を任せることじゃ。五つ目は、妻の誕生日などに記念のものを買ってあげることじゃ。」

青年 「わかりました。そのようにします。妻は夫にどうするのでしょうか。」

釈尊 「妻は、夫のために食事を作ってあげ、家族を支えるのじゃ。次に隣保班など上手にお付き合いをすることじゃ。三つ目は、決して不倫などの過ちを犯さないこと。そして、財産をしっかり守っていくことじゃ。最後に、自分のなすべき役割を理解し、夫を支えてあげなさい。このように、夫と妻が感謝しあい、助け合うなら、家庭は守られ、家族はとわに栄えるであろう。」

青年 「帰って、妻に話し、悔い改めて妻を大事にし、家族の守っていきます。」

釈尊 「シンガーラよ。今日は、北方を拝む意味も話しておこう。」

釈尊 「北方を拝むのは、友人を大切にし、お互いに支え合うことじゃ。次の五つの仕方で交友するにじゃ。①布施、②愛語、③利行、④同事、⑤嘘をつかない、ことでじゃ。

親友が、苦境に陥っているときは守ってあげなさい。次に友達の財産を守ってあげなさい。三つ目は、おまえが頼りがいのある人になることじゃ。四つ目は、友達が災難にあったら、見捨てず真っ先に手を差し伸べてあげることじゃ。最後に友達の子供さんやお孫さんもお前の家族にするように可愛がってあげることじゃ。そうすれば、お互いに支え合い、北方は守られる。」

「シンガーラよ、親友と言ったが、友人には二通りの者がいる。偽物と本物じゃ。
偽物の友達とは、まず、もってゆくばかり者である。はじめは少しだが、たくさん借りるようになる。損得で交際する奴じゃ。次に口ばっかりで、助けあうことはない。三つ目は、面前では言葉をあわせ、裏では友達をけなし、愚にもつかない奴じゃ。そして、夜遅くまで、スナックやキャバクラに出入り、いつまでも酒を飲み、浮気をし、賭け事に夢中になり、そのような仲間と付き合っている奴じゃ。
そのようなものは、友人ではない。お前も巻き込まれるな。」

青年 「昔は、そのような付き合いをしましたが、今は遊んでいません。」

釈尊 「シンガーラよ、よく聞きなさい。お前に、本当に必要な友達とは、次のような人を言うのじゃ。おまえのことをいつも心配し、守ってくれる友達を親友というのじゃ。つぎに、苦楽を共にできる者じゃ、大事な相談ができ、そのことを人に言わないし、お前が災難にあえば、手助けしてくれ、友のために自己犠牲もいとわぬものじゃ。

三つ目は、いつもためになるとを話してくれる人じゃ。悪いことは悪いと言い、善い方へ導き、本当のことを言ってくれ、そして、安らかなる精神世界を語りあえる人が、本当の親友じゃ。

四つめは、慈しみの心をもった者じゃ。友を気づかい、友がいることをいつも喜び、友が人を批判するときはやめさせ、友が人をほめるときは、よろこんでくれる人じゃ。

シンガーラよ。お前が真の友を得ることは、おまえにとっても友人にとっても最高の財産であり、お互いに成功者となるであろう。今日はここまでじゃ。」

青年 「先生、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございます。目が覚めました。私自身が真の友になるように精進します。」

中野東禅先生の「ブッタの肉声に生き方を問う」(小学館新書)から勝手に引用に、口語訳させていただきました。中野東禅先生に感謝を申し上げます。





























0 件のコメント:

コメントを投稿