九州でも昨日から梅雨入りしました。日田市では、全国一位の温度を記録して、紫陽花は今にも、うなだれて枯れそうになっていました。水をかけていましたが、1昨日からの雨で生きかえったのです。天地万物、すべてのものに命があります。
釈尊は言いました。「殺すなかれ」と。それは人間同士を言っているのではありません。山川草木、すべての生きとし、生けるものすべてを殺すなと言っているのです。人間が生きるために、食物をいただくことは、他の植物などのいのちをいただくものです。それ以外は認められないのです。
昨今のペットに対する人間の身勝手から、捨てる、売り物にするため異常な交配をさせる。しまいには殺処分してしまう。人間界では、親が子を殺し、子が親を殺す、大切な友人でさえ殺す、そのようなニュースがいとまもなく流れてきます。
都会では、親が死んだら火葬して、そのままお骨は処分してもらう、そのようなことを推奨する新興宗教すらあるのです。世は末を言われたましたが、まさに今がそうかもしれません。そのようななか、殺処分ゼロをめざして頑張っている方々がいます。下記のBUZZNEWSを読んでください。
「犬・ネコ殺人ゼロ」を掲げる、ある動物センターの姿勢に感動
年間、20万匹以上……。
あなたは、この数字が何をあらわしているか、わかりますか?
実はこれは、日本で殺処分される犬・猫の数です。
一日に換算すれば、約550匹。今、この瞬間にも、かけがえのない命が殺されていっているのです……。
・殺処分の仕組みとは?
・【殺処分の法的根拠】狂犬病予防法第6条九項「犬を抑留したとの通知を受け取った後又は公示期間満了の後一日以内に所有者がその犬を引き取らないときは、予防員は政令の定める所により、これを処分することができる」・【引き取りをする法的根拠】動物の愛護及び管理に関する法律(動愛法)第35条「都道府県等・・・は、犬又はねこの引取をその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。・・・」
つまり、非常識な飼い主が希望しさえすれば、罪のない犬・猫が殺処分に処されてしまいます。それが、今の現実なのです……。
・合言葉は「嫌われる行政になろう」
「殺処分ゼロ」を掲げる、熊本市動物愛護センターとは?
「殺処分ゼロ」を掲げる、熊本市動物愛護センターとは?
そんな過酷な現状に立ち向かうために、熊本市動物愛護センターは立ち上がりました。彼らの目標はただ一つ、「犬・猫の殺処分ゼロ」です。
・「殺処分ゼロを目指す」2002年、熊本市動物愛護センタ-の職員たちは実現不可能とも思えるそんな目標を掲げた。合言葉は「嫌われる行政になろう」・「H13年に淵邉さんという人が所長になりました。淵邉さんは当時の施設の状況に『どぎゃんかせんといかん』と思ったそうです。職員一人一人に尋ねるとみな、自分の心を押し殺していたようで、一様に『もう殺処分はしたくない』という反応が返ってきました。・ある時、ポストイットを使って、ブレーンストーミングを行った所、実はみんなの思いは一つだったことが分かりました『殺処分0を目指す』ということです。
・なぜ、「殺処分ゼロ」を目指すと「嫌われる」のか?
しかし、なぜ「犬・猫の殺処分ゼロを目指す」と、「嫌われる行政になる」のでしょうか?その秘密は、安易にペットを捨てる飼い主に対する、センター職員の毅然とした態度にあります。
1、無責任な飼い主とは闘う。
・「噛み癖があって飼えない」60歳代の男性はそんな理由で、コ-ギ-を持ち込んできた。元々飼っていた息子が海外転勤になり、自分が面倒を見ることになったという。「犬が悪いことをしたんだから、罰を受けて当然だろう」そう主張する男性に対し、小山信係長がこう詰め寄った。「噛んでいいと教えてしまったのはあなたの息子ではないか。息子の失敗を、なぜこの犬が命をかけて償わなければいけないのですか」・またある時は、引っ越しで飼えなくなったという女性が来た。小山さんはまずこう諭した。「ここに来れば、この犬は命を絶たれます。飼い主としての最後の責任を果たすため、新たな飼い主を探してください」だが、女性は、30人ほどの知人にあたったが、見つからなかったと説明する。それでも、小山さんは食い下がる。「たった30人に聞いて回ったくらいでこの犬が殺されるなんて、理不尽じゃないですか?」
2、飼い主への指導を行う。
・熊本市の愛護センターでは、安易な引き取りをせず、『この犬と暮らした日々を思い出してください』『引き取り手を真剣に探しましたか?』といった指導をします。・場合によっては、飼い主を殺処分に立ち会わせる。
飼い主に犬を抱えさせたまま、獣医師が麻酔薬などを静脈注射する。犬は飼い主の腕のなかで痙攣しながら亡くなっていく。そんな経験をした飼い主は「二度と飼わない」などと言い残し、帰っていくという。・「本来、市の窓口は市民に嫌な思いをさせてはいけないのですが、犬を捨てに来た人には、嫌な思いをしてもらおうと決めました。窓口では時には声を荒げてでも説得し、翻意してもらおうと考えたのです」・「嫌われてもいい。泣かせるくらい、飼い主に『何をしているんだ』と問うべきなんだ」と強く指導する。・ときには言い合いになったりもしますが、粘り強く説得することで、ペットをもう一度飼い主の元へ戻すことへ成功しています。
・施設内では、犬の飼い方も、愛情が感じられます。
・犬たちは檻の中ではなく、一匹ずつ、日当たりの良い屋外に・ご飯のあげ方も特徴的です。一匹ずつ皿が用意され、公平に配られます。・檻の前には一頭一頭、名前と性格シートが掲示されています。
・そして、圧倒的な成果
・平成14年度には393頭の犬・猫が殺処分されていましたが、平成18年度には59頭、平成21年度には7頭に減りました・もう飼えないからと持ち込まれるペットの数も平成14年度には242頭でしたが、平成23年度には32頭にまで減りました」
・しかし、まだまだ厳しい現実が存在する……
熊本市動物愛護センターは、以上のような素晴らしい思想のもと、見事な成果を出してきました。しかし、現実はまだまだ厳しいのが現状です……。
・熊本市動物愛護センター(同市小山)は25日、犬3匹を殺処分したことを明らかにした。26日も犬3匹の処分を決めている。・昨年度は1匹だったが収容数が限界を超えていたこともあり、「苦渋の決断」(同センター)を余儀なくされた。・同センターで一度に収容できるのは施設規模から50~60匹程度が限界。昨年度から満杯状態が続いていた。・収容キャパを越えた状態での保護をされていた結果、感染症の発生等を懸念
今も熊本市動物愛護センターでは、「殺処分ゼロ」をめざし、日々、努力しています。しかし、その目標を達成するためには、なによりも、一人ひとりの飼い主の意識の変化が必要です。飼い主が、最後まで責任を持ってペットを飼うことこそが、最も重要なことなのですから……。
彼らの取り組みが一人でも多くの人に知られ、罪のない命が奪われることがなくなることを、願ってやみません。 ーBUZZNEWSよりー
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