おはようございます。
今回で、東京国際仏教塾曹洞宗コースの中野東禅先生の講義は、最後になりますが、仏道修行は涅槃寂静にいたるまで続けなければ仏性が曇るのではないかと思います。2日は、千葉勝胤寺でのご住職さんのご配慮による本堂の提供があり、ここでの修行ができることに感謝です。朝課でのみんなで合唱するお経は、ひとりでするのとは違い荘厳で心が洗われます。
大佐倉駅に下車し、線路沿いを2㎞ほど上って行きますと勝胤寺があります。
今日は、前回の講義で、東禅先生がお釈迦様が遺言として語ったお経を、道元さんが死をまじかにして「八大人覚」の徳として、弟子たちに生き方を示したものを紹介しておきたいと思います。ご住職さんたちは、出家していますが、お話を聞くと、私たち在家と同じように、この世のしがらみや生活からなんら逃れることなく生きて行かなくてはいけないことを知りました。
中野東禅先生が「図解雑学 道元」(ナツメ社)にまとめていますので、わかりやすいので引用します。現代人の生き方学としても提唱していますので、ご参照ください。
講義をされる中野東禅先生
大人(だいにん)の守るべき8つの項目の徳
少欲 財産や食、名誉などに対して、多くをもとめない
知足 自分の求めに対して与えられたものに満足する
楽寂静 都会から離れ、静かな所で修行をおこなう
精進 休みなく努力を続ける
不妄念 悟りに心をつなぎ止め、実践に励む
禅定 座禅に集中する
不戯論 心を汚す誤った話をしない
「八分は足らず 十分はこぼれる」という江戸時代の諺もあるそうです。京都の丹後地方は、長寿の方が多いのですが、100歳以上の方にインタビューすると、一致しているのは食が腹八分だそうです。
洪自誠が書いた「菜根譚」には、「花は半開を看る 酒は微酔に飲む」と書いています。あれも欲しい、これもしたいという欲望のままに生きるのではなく、足るを知った生き方こそ現代人に必要なのかもしれません。
東禅先生の「最善の努力」という詩をご紹介します。
「病気を治すために あらゆる努力をしてください。
でも 年老いた体を 若返らせることは出来ないでしょう。
休みたいといっている命に ムチを入れてたら壊れてしまうでしょう。
眠りたいといっている命は 眠らせてあげましょう。
それも最善の努力です。」
講義が終わって、千葉の関戸さんと、宮崎の内田さん、沖縄の長峰さんと成田山新勝寺を参詣しました。関戸さんは、永平寺の冊子などをくれたり、人のためにお世話される立派な方です。ご縁に感謝します。
東日本大震災、北部九州大水害で亡くなられた方のご冥福をお祈りし、被災地の復興を祈願しました。
明日も、講義の内容を書きますので、乞うご期待。
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