2012年11月21日水曜日

般若心経についてⅠ

 おはようございます。
中野東禅先生の講義のテキストは、四季社の「仏典スクール1の初めての『般若心経』」でした。このテキストの参考資料1の般若心経と玄奘三蔵のなかに、わかりやすく書いていますので、抜粋したいと思います。

「お釈迦様の教えの根幹は「縁起」という真理なのです。

あらゆるものは条件の調和によって有るということです。宇宙も、太陽系も、地球も、人間の命も、心の動きも、人間関係も、何もかも「縁起」です。

条件の調和である以上は条件は変わります。それを「無常」といいます。同じ状態でありえないという事です。さらに「無我」といいます。条件の調和であり、変化する物である以上は、変わらない実態的な「自我」があるわけではないということです。

それをお釈迦様は「空」といいました。有るようでないもの、無いようであるもの、とらえ所のないもの、とらわれ様のないものという意味です。したがって現象している今・ここ・私をより良く生き、そこで心の開放を修行しつづける事が最も真実な生き方ということになるわけです。」

お釈迦様の膨大なお説教のなかから「空」の教えを再編集したのが「般若経典群」で、「大般若経」に包括されていますが、もっとも基本をなすお釈迦様の直説部分が「般若心経」なのです。

ですので「縁起」がわかり、「空」がわかると怖いものは何もありません。「死」も受容できると言えましょう。

講義中の東禅先生



摩訶 般若 波羅蜜多 心経

大いなる 叡智によって 安らぎの岸にいたる修行の 心要の 仏のおしえ

「心経 しんぎょう」の発声を先生に指導を受けましたが、節があると、厳かな気持ちになりいいですね。

観自在菩薩とはじまるのですが、あらゆる方向に顔を向けた神だそうです。菩薩は仏の一歩手前の悟りであり、青年釈迦であり、前世(ジャータカ)の釈迦であり、あなた自身であり、仏舎利国の菩薩であり、修生(人間)であるとの説明がありましたが、観音菩薩や地蔵菩薩をよく見ますが、人間は菩薩道を励まなければ、巷を見渡せばわかるとおり、餓鬼畜生になりさがる動物だと思います。

この日はここまでの講義で、座禅にはいりました。まず左右にゆっくり、大きく体を動かして(伸ばす)、中心の位置を決め、息を下腹に大きく吸い込むため、背筋が伸びて、凛とした座禅ができるとご指導をいただきました。終了後、後片付けの作務をし、先生がタクシーを呼んでいるので稲毛駅まで送ってくれるということで、同乗させていただき、お話していましたら、むかしラジオのこども相談室をしていた無着成恭さんが曹洞宗の僧であり、今は大分県に赴任しているお聞きし、びっくりしました。国東町におられるようですので、行ってみたいと思います。

中野東禅先生のお話はわかりやすく、おもしろく、人間味があふれ、まさに仏縁をいただいたことに感謝していたします。














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