おはようございます。
あのスーさんこと、三國連太郎さんが、14日90歳で逝ってしまった。ご冥福をお祈りします。「釣りバカ日誌」の鈴木建設社長のスーさんしか知らない方が多いと思いますが、1956年に発表された市川昆監督の「ビルマの竪琴」に出演していたのであります。小学生の私達には、日本兵の屍が、山高く積み上げられた映像を見て、その衝撃と戦争の悲惨さを感じたことを今でも思い出します。
1987年に、「親鸞ー白い道」で、監督としてメガフォンを撮るのですが、三國さんは熱心な仏教(浄土真宗)の信者であったのです。戦争を体験し、「ビルマの竪琴」に出演し、人間に何が必要かを究めた人かもしれません。死んだら戒名はいらないと言ったとのことですが、反骨精神は健在でしたね。
親鸞もまた、愛欲との葛藤を繰り返したように、三國さんも愛欲の恐ろしさを知っていたと思いますし、太地喜和子さんとの熱愛でも有名です。そして「釣りバカ日誌」のスーさん役は、煩悩を超えたすがたを感じましたが皆さんはいかがですか。映画を観なおしたいですね。
中野川を流れゆく桜
昨日の産経新聞の「朝の詩」欄に、井出教行さんの作品が載っていましたのでご紹介し、三國連太郎さんに哀悼の意を表します。
「花筏」 井出教行
まちわびた 花なのに
はらはらと
はなびらが もう ちりはじめている
はるの気紛れが まばゆいほどに
てらしては ほら
かぜがちらしている
あめがぬらしている
かげろうのように ゆらゆらと
尾をひいてながれて
どこへいくのだろう
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