2013年5月29日水曜日

DVはなぜ起きる

 おはようございます。
大阪市のマンションで、お母さんと子供さんが亡くなっていたことがニュースであり、昨日FBにシェアしましたが、なぜこのような悲惨な事件が起きるのか、考えてみたいと思います。産経新聞には以下のように書いていました。

大阪の母子遺体 夫のDVで別居か 実家にも居場所伝えず孤立

産経新聞2013年5月28日(火)08:05

(産経新聞)
大阪市北区天満のマンションで母子2人の遺体が見つかった事件で、母親の井上充代さん(28)が数年前、夫から配偶者間暴力(DV)を受けていたことが27日、大阪府警天満署などへの取材で分かった。井上さんは夫と別居してマンションに移ったが、自身の実家にも居場所を伝えていなかった。夫に居場所を知られないようにするためとみられる。行政に支援を求めた形跡はなく、頼る相手もいないまま孤立を深めた可能性が浮上している。
 現金はほとんどなく、室内に「最後にもっとたくさん食べさせてあげられなくてごめんね」とのメモもあった。電気やガスも止められ、深刻な困窮状態だったとみられる。
 捜査関係者らによると、井上さんは数年前に大阪府守口市に居住。このころに夫からDVを受けていたとみられ、その後別居。昨年10月に、息子の瑠海(るい)ちゃん(3)とマンションに入居した。クラブやラウンジの多い大阪・北新地で働いていたという。
 少なくとも入居後は夫との接触はなかったが、住民登録はせず、広島県内の実家にも居所を知らせていなかった。室内から離婚届も見つかった。マンションは知人らの善意により、無償で借りていた。
 2人は2月ごろに亡くなったとみられる。室内のクローゼットの取っ手には、カーテンを引き裂いて作ったロープが輪っか状にして取り付けられており、井上さんが無理心中を図ろうとしたとの見方もある。


いったいこの子供のお父さんは、どう思い、どう反省するのでしょうか。これからどう生きるのでしょうか。別府総合研究所の「よろず相談室」へDV(ドメスティックバイオレンス)被害にあわれた女性からの相談もありましたが、地方ではまだ、ご両親が近くにおり、ご両親も一緒に話しあい、落ち着いてきました。


「ウィキペデア」によりますと被害者の状況として
欧米ではこの30年、日本ではおおよそこの10年あまり、取り組みが積み重ねられ、その深刻な実態が明らかにされるようになった。
DVとは、もともと夫婦間における男性から女性への暴力を指して作られた概念であるが、後に概念が拡張され、女性から男性への暴力もDVと認識されるようになった。2005年度に行われた「男女間における暴力に関する調査」(内閣府)では
  • 全体の26.1%が被害を経験
    • 女性の33.2%が被害を経験
    • 男性の17.4%が被害を経験
となっていた[8]
また、平成21年度に横浜市が行った「配偶者からの暴力に関する調査及び被害実態調査」によると、
  • 女性の43%が被害を経験
  • 男性の43%が被害を経験
とほぼ同率となっている[9]
被害内容については、
  • 「身体に対する暴行を受けた事がある」 女性26.7%、男性13.8%
  • 「恐怖を感じるような脅迫を受けた事がある」 女性16.1%、男性8.1%
  • 「性的な行為を強要された事がある」 女性15.2%、男性3.4%
女性が加害者の場合は特に
  • 「殴る」「蹴る」のほか「怒鳴る」「脅す」などの精神的なものも多くなっている。
また、「別居後も追跡をされた事がある」「(別居したことにより)収入が不安だ」なども報告されている[7]
また、被害者数に地域差があり沖縄県などDVが多い地域もある[10][11]



アメリカではDV被害者が約210万人ですが、日本でも深刻な状況が起きています。私には、今、日本社会で起きている学校内そして会社内で起きているいじめ、教師を含め指導者による体罰という名の暴力行為、そしてストーカーなどもDVと同様の暴力行為であり、問題の根源が一緒だと思うのです。

長崎県で、ストーカーによって、祖母と母が殺害されて事件があり、裁判があっていますが、被害者の女性は同棲していたときに、DVにあり、逃げようとして警察にも相談していたのですが、祖母と母が犠牲者となりました。問題は、この加害者が全く反省していない点にあります。これは特殊な例でしょうか。

全体の26%の人がDV被害の経験があり、横浜市の調査では43%の人がDV被害の経験があるというのは、特殊な例ではなく、いつでも殺人事件や今回の大阪市の母子の孤立死が日本中に起きうる危険性があることを私たちは認識しなければなりません。

先ずは相談窓口を増やすこと、行政は当然ですが、NPOを含め民間の相談所なども必要です。そして、都会でも田舎でも隣保班を再構築し、自分の隣に誰が住んでいて、気にとめられる人間関係が必要です。そして、毎日連絡が取りあえるようなお友達を最低2、3人は作っておきましょう。

この犯罪の根源は、やはり教育にあると思います。日本の教育に欠落しているのは、倫理道徳教育の欠如のみならず、やはり人間が、肉体と精神(こころ)そして魂でなりたっていることの哲学的、宗教的な考え方の欠如です。今日のすさんだ状況は、こころの貧困がつくっているのでないでしょうか。皆さんと共に真剣に考えて、私たちがひとりひとりができることをまず取り組みましょう。

DV、いじめ、体罰、など困っている方はいつでも別府総合研究所「よろず相談室」へご相談ください。E-mail beppu1717@mint.ocn.ne.jp





 

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