2013年6月28日金曜日

それでも生きてゆこうよ!

  おはようございます。
青年会議所時代の先輩(65歳)が自死しました。そして、息子達の友人(35歳)が自死しました。私が自殺と書かないのは、いままで世間では自殺と言ったきましたが、身近な人の死をとおして、人間は自分を殺せるのかと思ったからです。だから彼らが死をえらび、向こうに行ってしまったので、お経をあげ、ご冥福を心からお祈りしました。

日本では、1998年から年間約3万人以上の方たちが自らのいのちを絶っています。アメリカも約4万人の方が亡くなり、中国では約20万人以上とも言われ、韓国は約4万5千人で自殺率が世界トップなのです。この傾向が世界各国に起きているのはなぜでしょうか。田原総一郎氏は日本人の自殺が多いのは、日本人の宗教的特性と言いましたが、違うんではないですか。

むしろ、政治は硬直化し、経済は停滞し、宗教は形骸化している世界を現しているように思えてなりません。それぞれの理由で、自死を選ぶわけですが、やはり、個人をここまで追い詰めていく社会に責任があると思います。

20世紀の世紀末から世界をおおう、異常気象による天候不順、世界経済の危機的状況、多くの人々が未来への希望をなくし、生活は悪化し、絶望のどん底にうちひしがれている。人類は自ら課した問題の解決能力はあるのか。神仏は救ってくれるのでしょうか。

まず自ら課した問題、異常気象、その一因が地球の温暖化にあるなら、その原因であるCO2の排出を減らすべきでしょう。同時に福島原発事故は、原子力発電いわゆる核というものを人間は制御できないことを教えてくれました。原発はやめないといけないしょ。

自然再生エネルギーへの転換を計るべきだし、私達ひとりひとりも電気使用を減らす努力しなければなりません。原発反対と言いながら、エアコンはつけっぱなし、水道の蛇口をすぐにしめない、家に太陽光発電を設置しない人を信用しない。アルゴア元副大統領みたいに、年間約300万円の電気を使用している人を信用しないし、彼は所詮、国民の痛みはわかっていない。

次の自ら課した問題、世界経済の危機的状況。確かに経済の発展によって、物質的には豊かになったが、デフレだインフレだとマスコミが情報を垂れ流し、金投資だ株式投資だと右往左往している、雀の涙ほどの儲けに一喜一憂している。市場に翻弄されているのが現状です。そして政治は制度をかえなければ何の変わらないのです。(直接民主主義制度への移行)

20世紀末から21世紀に価値観の転換を神様から迫らているのではないですか。それは「知足少欲」です。企業は業績拡大を追い求め、個人はあれがほしい、これがほしいと限りのない欲望の奴隷となっている。そうではなく、ロレックスの時計やルイビトンのバック、そして美食で自己満足するのではなく、「知足少欲」つまり、足るを知って、欲望を少なくする考えを持ち、実行することではないでしょうか。世界経済も拡大成長ではなく、質的成長(それは停滞ではない)に方向転換すべきだと思いませんか。

そして、宗教の形骸化です。真の宗教は、仏教なら妙好人(浄土真宗など在家信者)の生き方やキリスト教ならプロテスタント聖徒の覚醒にこそあるのです。宗教にお金が要ることはないでしょう。宇佐神宮にお祈りをしたいと思って行ってもお金は取りません。今こそ宗教の原点にかえる時なのです。それは神仏に触れ、神仏と語らい、神仏から啓示をいただくことです。

人間が神を恐れず、核をつくり、遺伝子にも手を出すほど人間って偉いのでしょうか。世界のどこでも、宗教であるおおもとの教えで、おおもとつまり神仏を敬い、祈りを捧げることを通して、人間は生きてきたのです。今、神様から人間よおまえは何様かと言われているのではないでしょうか。私達一人一人が、神と共に自然のなかで生き、希望にみちた世界、地球になるように努力しましょう。

2013年6月27日木曜日

国会議員への怒りと憤りと失望

 おはようございます。
昨日の参議院における首相問責決議によって、重要法案を廃案にしたことに、怒りと憤りと失望を覚えました。参議院議員が廃案した重要法案は以下のものです。

◇廃案になった法案・条約承認案

 ●政府提出法案(4件)

・電気事業法改正案

・生活保護法改正案

・生活困窮者自立支援法案

・海賊多発海域船舶警備特別措置法案

 ●議員立法(2件)

・水循環基本法案

・雨水利用推進法案

 ●条約承認案(6件)

・日中韓など投資協定5件

・日印社会保障協定


長い時間をかけ、審議し、首相が予算委員会に出席しないのは憲法違反だと主張し、首相問責決議をし、国民生活に係る重要法案を廃案にしてしまった。これは仕組まれた政争であり、与党も敵に隙をみせてはいけないことを身に染みたと思いますが、国民はたまったものではない。

野党第一党の民主党は、重要法案の可決が先だと昼まで言っておきながら問責決議を先行させ、、このように国民を裏切るような言動がどれだけ選挙に影響するか、都議選の結果を反省することなく、今やていたらくな政党になってしまったのかさえ、わからない国会議員の先生たちには、何の期待もすることはできない。(2大政党としての民主党に期待していたのに)

環境問題やエネルギー問題を是正していくための「電気事業法改正案」をまた半年延ばすのですか、生活に困っている国民を救済する「生活保護法改正案」「生活困窮者自立支援法案」はどうするのですか、いつのするのですか、今でしょ。国会議員の先生たちはエアコンの入った部屋で涼しい顔をし、高給をもらい、税金の無駄使いをぬけぬけとしているんじゃないですか。国民は暑い中、一生懸命働いて、熱中症にかかっている。神様は許さないと思いませんか。

まず、国会議員は半分に減らしてどうですか。これは国民投票で決めましょう。どうせ国会では決まらないのですから。そして国会議員も国家試験をしてはどうですか。

憲政の神様と言われた尾崎行雄氏は、「国よりも党を重んじ、党よりの身を重んじる 人の群れかな」と言ったそうです。国会議員の先生方は、何もわかっていない。国民の心情も生活もわかっていないと思いますが、皆さんはどう思いますか。

「国というものがわからない」と言った元首相(この人のご両親はなにを教えたのでしょうか)が、中国に行っていいかげんなことを言っていますが、国益を著しく害した公人は訴えることはできないのでしょうか。

国家と国民、日本人の宗教観、日本人の依って立つべき哲学・思想がわからない人が国会議員になったり、首相になったりすることは許されるべきものでしょうか。国民は選挙でしか行使できませんので、この選挙を有効に使いましょう。

救われるのは、日本の首都東京、都議会選挙で、都民が正しい結果を出したことではないでしょうか。自民党が圧勝するのは誰もわかっていたでしょう。それより社会福祉などに力を入れている公明党や、批判政党として信念をもっている共産党が躍進したことが都民の高い政治感覚レベルを証明したものではないでしょうか。私はいわゆる保守ですが、共産党の人は、誠実な人が多いなと最近思っています。つまりウソをつかないと言うことです。ウソつきは泥棒の始まり。

いわゆるマニフェスト、選挙公約にだまされないように、国民は公約が民意を反映しているか、そしてそれは実現可能なことかをしっかり考えて、ぜひとも投票にいきましょう。地球環境も待ったなしです。グローバルな世界、企業も、国も、スピード感のないところは、衰退あるのみなのです。




2013年6月26日水曜日

「2052・・・」を読んでⅤ-エネルギー問題ー

 おはようございます。
「2052ー今後40年のグローバル予測ー」を読んでよかったと思っています。ヨルゲン・ランダース教授は、真摯にこれから40年の未来への提言をしていますし、各プロフェッサーの意見も参考になりました。私はこの本からの抜粋をしなかったのは、他にどのような意見があるかを知りたくて、ネットで調べました。大変、多くの方が、21世紀の将来について研究し、提言してことがよくわかりました。

私達、日本人は東日本大震災、福島原発事故で多くの方のいのちが奪われた事実に直視し、子や孫に、この国とこの世界を託さねばなりません。そのことは一部の政治家や官僚に任せているだけでは解決しないのです。私は有効な手立てを考えているし、一市民としてこれからも提言していきたいと思います。

これまで、述べてきたように、人口問題、食糧問題、エネルギー問題はすべて地球環境の問題に帰すると思っています。これらは密接に連関し、相互に問題の発生と解決を有しているのです。


ネットから隅田 勲博士の論文「迫り来るエネルギー危機」の導入部分だけを抜粋していますが、ぜひともネットで全文をじっくりお読みいただくようにお願いします。隅田先生の意見に賛成します。

世の中何かおかしいと感じませんか?(H23.5.15一部改訂)

最近、グローバリゼーションやグローバル・スタンダード(世界標準)、また、自由競争に基づく市場経済などが世の中の新しい方向として語られています。 しかし、その結果として出現した制限のない自由化と金融資本主義化への流れが社会を揺さぶり始めていることも確かです。 金融恐慌の引き金となったサブプライムローン問題は、何でも金融資産化するという自由化の流れの一つといえます。 新聞の社会面には働いても働いても生活に追われるワーキング・プアと呼ばれる人達やマンガ喫茶難民の話が増え、街にはコンビニ強盗や引ったくりが横行し、振り込め詐欺は巧妙化するなど暗い話題ばかりです。 一方、政治・行政の世界では、醜い政権争いに加え、不透明な政治資金処理、公務員の天下りや渡り、消えた年金問題、裏金疑惑、さらに談合、汚職などのニュースが目白押しです。 どうも、この世はお金が主役の「品格」のない無責任社会に変貌しつつあるかのようです。
 さらに、長引く不況と度重なる金融危機は「賃金デフレ」を招き、格差社会を広げた結果、生活保護者が200万人を超えています。 また、格差は、個人だけでなく、豊かな都会への人口集中が起きる一方で地方は老齢化が進み、破産寸前の地方自治体が増えています。 しかし、国は効果的な対策を出さず、困窮する田舎の行政も自らの方向を見極めることなく、都会と同じ経済成長を望んでは傷を広げているように見えます。
 しかし、この間にも、地球環境はどんどんおかしくなっているようです。 日本が冷夏のとき、ヨーロッパは酷暑になったり、日本が暖冬で雪がないのに北米を寒波が襲ったりしています。 また、ハリケーン、サイクロンや竜巻が多発したり、大規模な山火事の発生のニュースも多く耳にするようになったと思いませんか? さらに、最近は雨が降ればゲリラ豪雨、雪が降れば豪雪というケースが増え、都会の ヒートアイランド化も進んだようで、気象の変化は年々激しくなっている印象です。 身近な環境を眺めても、明らかに豊かな自然は減り、荒廃した山は保水力を失って地滑りや陥没などが増えています。 その結果、森の食料を失った猪、猿、鹿、熊などの動物が里に下りてきて農作物を荒らす問題が各地で頻発しています。 海は海で、温暖化の影響からか本州近海にサンゴが生息するように大きく環境が変わりつつあることを感じさせます。
 このような状況にも拘らず、世の中は地球終末時計が人類滅亡まであと 5分と報じ、地球環境に関して環境危機時計が残り 3時間を切ったことを報じても、まったく無反応で、動ずる気配はなく、ましてや、その原因が膨大な化石燃料消費によることを一向に気にしていません。 その証拠に、政府はせっかく取り決めた炭酸ガス排出量の削減目標をつぎつぎと先送りするだけです。 一方、国民は炭酸ガスの排出量を低減する技術が開発されたという報道が流れると、全てが解決したかのように安心し、エコ製品が売り出されれば、今使っているものを捨てて買いに走り、石油、天然ガスの枯渇が騒がれれば、食糧への影響には頓着せず雪崩を打ってバイオ燃料に向かい、休日の高速料金が値下げになれば、排出する炭酸ガスのことは考えずに車で走りまわる有様です。
 この様な状況で、われわれが望んでいる?豊かで安全で持続的な社会など本当に実現できるのでしょうか?

複雑に絡む現代社会の課題も根っこは1つです

現在、人間社会のかかえる問題については多くの意見や対策が公表されています。 よく知られているものに電力中央研究所を中心とする「トリレンマ」の考え方があります。
トリレンマ-1
これは、現在のままの文明社会を継続するならば、21世紀には人類が望む「経済の発展」・「資源・エネルギーの確保」・「環境の保全」という3つの目標を同時には達成できない(トリレンマ)ことを指摘しています。
 さらに、「トリレンマ」の克服には、発想、価値観を変えて、3つの目標(項目)に対してバランスを保った持続可能な地球文明に帰ることが必要だと主張しています。 次の図は「トリレンマ」の構造を示したものですが、これをもとに問題の本質が何なのか考えてみます。
 3つの目標のうち、「環境の保全」が必要となるのは人間の経済活動による自然破壊が原因であることは疑いのない事実です。 つぎの「経済の発展」は「豊かな社会・豊かな人間生活」を目指す活動であり、現在の社会では大量生産・大量消費・大量廃棄によって支えられています。 最後の「資源・エネルギーの確保」は前二者を実現するために必要なものです。 すなわち、経済の発展に伴う大量生産・大量消費・大量廃棄は多量の資源・エネルギー消費を伴い、このエネルギー消費によって環境破壊が加速されているという繋がりになっています。 しかも、悪化した環境の回復・保全には、さらに大量のエネルギーが必要となる事実が隠されています。
 結局、トリレンマは経済発展により人類が「豊かさ」を追求した結果に対する請求書であり、大切なことは「豊かさ」を追求する全ての過程が、「エネルギー」に支えられていることです。 すなわち、「トリレンマ」の本質は、「エネルギー問題」だということができます。
 次の図は、3つの互いに矛盾する目標に対して関連する国や地域を具体的に考え、その機能を書き加え、さらに、この3つの項目の間を移動するエネルギー・資源、もの(財・商品)、お金の流れを示したものです。
トリレンマ-3
図から”お金”が流入するのは、まず、資源国であり、ついで国際競争に勝った経済成長国(とくに、都市部)といえます。 他方、豊かな自然環境を持つ低開発国や経済成長国でも地方は、外国や都市からエネルギー、もの(商品)がおおむね一方的に流入し、対価として”お金(あるいは資源)”が都市や経済成長国に出てゆく構図になっています。 これでは自然環境を守る力は失われる一方です。
 この一極集中へ向かう競争社会への流れは、金融資本主義と市場主義経済を基盤としたグローバリズムの流れにほかなりません。 さらに、経済成長している都市でも”お金”の分配は一様ではなく、ここでも内部には一極集中化の傾向が見られ、格差社会を生み出しています。 それにもかかわらず、われわれは、さらなる豊かな生活を望んで、ひたすら経済成長を目指しているのが現状です。

現代社会の課題を解決する基本は、まず”エネルギーの視点”です

「トリレンマ」の議論から、われわれの抱える問題は、まず、”エネルギー”と深くかかわりを持つことが理解できると思います。 しかし、われわれの周りを見ると「エネルギー」ではなく、ひたすら”おカネ”を追いかけていて、これが格差社会という問題を生み出していることも確かです。 本当に”おカネ”だけあれば、”豊かさ”は手に入るものなのでしょうか?
 たとえば、わが国はカロリーベースで約 60%の食糧を外国から輸入していますが、その外国が異常気象などで不作になったり、作物のバイオフューエルへの転換を進めたりして輸入食糧が不足するとどうでしょうか? まず、食糧の価格は高騰し、最後は恐らく大金を積んでも食糧が手に入らなくなるでしょう。 しかし、日本の場合は、減反政策などで多くの田畑は転用されたり、荒れた休耕地になっています。 たとえ必要な面積の田畑が確保されていたとしても、再び、米や麦を生産するには多くのエネルギーと時間が必要です。 このように、今後、食糧やエネルギー環境が危機的状況に近づいたときに、おカネだけで豊かな生活を維持するのはかなり難しくなってくると思われます。 さらに、悪いことに金融資本主義のもとでは、最近の金融危機の対策によってだぶついた投機マネーが利潤を求めて、食料・エネルギー分野に流れ、問題をより極端に、かつ深刻にしているのは、ご存知の通りです。
 確かに、われわれの豊かな生活は物質文明によって支えられています。 その基本となる”もの(商品・財)”は素材とエネルギー(どちらも有限な地球の資源です)を使って作られています。 素材もエネルギーの助けを借りなければ入手できませんから、とにかくエネルギーがなければ”もの(商品・財)”はできません。 一方、お金は流通のための手段ですから世界に”もの”が溢れているときには有効です。 しかし、食糧危機の例のように、ひとたび”もの”が不足すると、その価値を失います。 すなわち、常に、全ての”もの”がおカネで買えると考えるのは錯覚で、豊かな生活を維持するには、おカネよりエネルギーを(身近に)確保すべきなのです。 今回の東日本大震災でも、被災地からの救援物資は、まず食料、次にガソリンであったことからも、われわれの生活がいかにエネルギーに依存しているかが良く判ります。
しかし、われわれはこの大切なエネルギーを空気のように浪費するばかりか、自らの環境を破壊するという大きな過ちを犯しているように見えます。」ーネットより一部抜粋ー

 
自然豊かな大分県日田市天ヶ瀬町山浦

まず、原子力発電については、事故後の回復が不可能、廃棄物の処理ができないことを考えれば、脱原発すべきだと思いますので、何年後に廃炉していくのかの道筋をつけて、エネルギーの転換をしていくべきだと思います。同時に、化石燃料に依存した火力発電も、自然破壊をもたらすのです。

21世紀の人類が持続可能なエネルギーは、水力、風力、地熱、太陽光などの自然再生エネルギーでしかないのです。隅田博士が言うように、スモールイズビューティフルという考え方を持つべきです。過度な経済成長による豊かさではなく、地産地消型経済でつつましく凛と生きる幸福感を持つべきだと思いませんか。

日本の世界の中の地位は、OECD加盟国の名誉ある一員であり、これらの国と連携し、自然再生ネルギーを促進し、地球温暖化を止める努力するべきだと思います。特にドイツに見習うべきだと思います。

また、ASEANやアフリカ諸国などは、ブータンをモデルにて、自国民の幸福とは何かを考えるべきだと思います。大国であるアメリカ、中国、ロシアは、早急に自然再生エネルギーへの転換をしなければならないときに来ていると思います。これらを統御する国際機関は、国連だと思います。

一部の人たちだけが地球の資源の恩恵を受け、多くの人が貧困と飢餓にあえぎ、その犠牲の上になりたっている世界はそう長くは続かない思います。だからこそ、人類はその英知を集め、諸問題を解決していく努力を惜しむことはないのです。必ず問題は解決するのです。

それには、私達は生きている地球のうえに住んでいる、地球の大自然に生かされている、すべての生物とともに共存・共生している、お互いに分かち合うという根本の思想をすべての地球人が持つべきだと思います。

最後に、「迫り来るエネルギー危機」や「2015-今後40年のグローバル予測ー」を読んでいただきたいと思います。

2013年6月25日火曜日

「2052・・・」を読んでⅣ-食と食糧問題ー

 おはようございます。
一般的な食糧問題を、食と食糧と書いたのは、食糧というと何か餌みたいに聞こえませんか。それぞれの国に食の文化があり、その食文化によって国民の健康が維持されているのです。桜沢如一氏(1893~1966)が身土不二を提唱し、それがマクロビオティックとして全世界に広まっています。

身土不二の原則とは「人類・動物植物ーあらゆる生命現象は、その環境、風土の産物です。私たちは人間は‘生活しているその土地にできる、その季節のもの‘を‘正しく‘たべることが、心身の健康の大条件です。」と言っています。

ですから、日本人は日本の四季折々の食材をいただくことが、自然な食なのです。暑いときは、体を冷やしてくれるお野菜が育ちます。寒いときは、体を温めてくれる根菜食が育ちます。寒いときとにお野菜がいいからと、レタスやキュウリばかりでは体は冷えるのです。身土不二とはそのような意味です。なぜそうなのか興味のある人は、「生命現象と環境」桜沢如一著をお読みください。

食糧問題は、各国の食文化であり、食糧をただ単に生産物として扱うのは間違っていると思いますが、皆さんはどう思いますか。

食糧危機についてウキペディアには以下のように書いています。
「有体に言えば「食糧不足が危機的状況に達すること」(ないしそれに対する懸念)であるが、食料の不足はすなわちこれを消費する社会全体に影響を及ぼし、社会体制の現状維持が難しくなることなども懸念される。
これらの発生要因として21世紀初頭の現時点で懸念されているのは、人口爆発、自国の低い自給率の地域(たとえば日本では40%)が貧困に陥り食料輸入が困難になること、世界的な異常気象による不作地球温暖化の影響による気候の大幅な変動、世界大恐慌など経済的な混乱、バイオ燃料への過剰な転換による食糧生産能力の低下などであるが、また食糧不足から穀物商社による寡占といった価格高騰の連鎖的な反応も懸念される。
特に人間が生活に必要な活動エネルギー(生理的熱量)を得るための穀物およびなど主食作物の生産に関する問題や価格高騰は、これに依存して生活する側の生活を困難にさせ、社会構造の維持が困難になると考えられる。」

「2052・・・」には、世界の食糧生産は、問題がないように書いていましたが、ユニセフによりますと現在も毎年約230万の子供たちが栄養不足で死亡している現状と、これから人口増加、温暖化による異常気象がもたらす干ばつや洪水などの災害を考えるならば、食糧が足りるとするのはあまりにも楽観的ではないでしょうか。

特に日本の自給率は低下し、食糧の確保は輸入に頼らなければならないことを異常と感じるかどうかです。まず日本の農業を持続可能なものにしていくこと、日本人の食文化にもどること、廃棄するようなことをしないこと、高くても地産地消に徹することが、食と健康を保つことができるのではないでしょうか。そのことが世界の飢餓を救うことでもあります。

アメリカのような農産物を大量生産をすることが、食糧の確保と安全に帰するとはとても思えません。過度の農薬や遺伝子組み換えによる生産は、商業主義の悪しき弊害だと思いませんか。

いわゆる発展途上国への食糧支援は、ダム建設による農業用水の確保や農地の開発、農産物生産指導により、その国で生産できるようにしていくことであり、魚をやるのではなく魚の取り方を教えるべきだと思います。水産業も養殖しか生き残れないと思います。

水の問題も食糧のひとつであり、海水の淡水化技術や水のリサイクルなどを進めていく必要が多々あるのです。地球環境と人口そして食糧そしてエネルギー問題は密接に関連しているのです。ではあなたはどうするのかを考えてみましょう。













2013年6月24日月曜日

「2052・・・」を読んでⅢ-人口問題ー

 おはようございます。
昨日は、ほんと梅雨だなと思わせる日曜日でしたが、沖縄では「慰霊の日」追悼式がありました。

朝日新聞より
「沖縄戦の全戦没者を悼む「慰霊の日」追悼式で、日本のいちばん西にある小学校、沖縄県与那国町立久部良(くぶら)小1年の安里有生(あさとゆうき)くん(6)が、自作の詩を一生懸命読み上げた。最近ひらがなを習い終えたばかり。県平和祈念資料館が募った「平和のメッセージ」に寄せられた1690点の中から選ばれた。

    ◇へいわってなにかな。ぼくは、かんがえたよ。おともだちとなかよし。かぞくが、げんき。えがおであそぶ。ねこがわらう。おなかがいっぱい。やぎがのんびりあるいてる。けんかしてもすぐなかなおり。ちょうめいそうがたくさんはえ、よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。みなとには、フェリーがとまっていて、うみには、かめやかじきがおよいでる。やさしいこころがにじになる。へいわっていいね。へいわってうれしいね。みんなのこころから、へいわがうまれるんだね。せんそうは、おそろしい。「ドドーン、ドカーン」ばくだんがおちてくるこわいおと。おなかがすいて、くるしむこども。かぞくがしんでしまってなくひとたち。ああ、ぼくは、へいわなときにうまれてよかったよ。このへいわが、ずっとつづいてほしい。みんなのえがおが、ずっとつづいてほしい。へいわなかぞく、へいわながっこう、へいわなよなぐにじま、へいわなおきなわ、へいわなせかい、へいわってすてきだね。これからも、ずっとへいわがつづくようにぼくも、ぼくのできることからがんばるよ。 」

じ~んと来ました。沖縄戦では四人に一人が犠牲になりました。大河ドラマ「八重の桜」で、白虎隊など多くの若いいのちが奪われる描写と重ねあわせました。国のリーダーの舵取りが、いつの時代でも、国民のいのちを左右しているのは事実です。そのようななか、東京都議選も行われましたが、予想どおりでした。自民党が圧勝するのは時勢ですが、批判票を取り込んでいるのが共産党であり、みんなの党で、公明党も与党内では大事な役割をはたしています。このあたりに収斂していくのではないでしょうか。

さて「2052」を読んで、人口問題を考えたいと思います。ヨルゲン・ランダース教授たちは、比較的温厚で、楽観的に予測されていますが、国連の調査によりますと、

「2年ごとに国連は将来人口推計を発表している(日本は5年ごと)。国連の人口推計の2010年改訂が2011年5月に発表された。

 今回ははじめて2100年までの将来予測がなされた。2100年の世界人口の予測は101.2億人である。2083年に世界人口は100億人を越えると予測されている。

 なお、2050年の世界人口の予測は93.1億人であり、前回予測(2008年改訂)の91.5億人、前々回予測(2006年改訂)の91.9億人から若干の増加となっている。

 長らく人口大国といえば、第1に中国、第2にインド、そして第3位は米国という順であったが、2100年には、インドが中国を抜いて第1位となると予測されている。かつて大インドを構成していたパキスタンとバングラデシュも人口をかなり増加させ、パキスタンはブラジル、インドネシアを抜いて世界第4位に躍進すると予測されているので、南アジアは世界最大の人口集積地となる(図録8280参照)。

 この他、人口順位を上昇させる地域としてアフリカが目立っている。現在、アフリカの中で10位以内に登場しているのは、第7位のナイジェリアだけであるが、2100年には、ナイジェリアが世界第3位に躍進するとともに、タンザニアとコンゴ民主共和国が10位以内に登場すると推計されている。

 日本の人口規模上の地位は、1950年には世界第5位、2010年には世界第10位であったが、2100年には世界第17位と大きく地位を低下させると予想されている。

 2010年から2100年にかけての人口増減率を見ると、世界全体では46.8%増、すなわち5割増弱となっている。タンザニア、ウガンダ、ナイジェリア、コンゴ民主共和国といったアフリカ諸国では100%以上の増、すなわち人口が2倍以上となると推計されている。次いで、同じアフリカのエチオピアやアフリカ以外ではフィリピン、米国、エジプト、パキスタンといった国が世界平均以上の増加率を示す。

 米国は、先進国としては突出した人口増加率が目立っている。出生率の高いヒスパニック系人口の割合が増していくためと考えられる(図録8700参照)。

 世界の中のGDPシェアが大きく拡大した東アジアの日本、中国、韓国については、人口的にはすべて少子高齢化の影響で人口は減少すると推計されている。
 ドイツ、イタリア、そして旧ソ連のロシア、ウクライナなども人口減少が予想されている。」

トルコやブラジルでは、デモが大きくなり、先鋭化しつつありますが、今後人口増加に伴い、このように、各国では漠とした不安と生活不満が蔓延し、デモが多発したり、内戦になる可能性が多々あるのです。

日本は少子高齢化のなかで、どのように若い人が希望を持てる社会にするかが問われていますが、若年労働力の非正規社員扱いなどの禁止や働きながら子供を育てられる環境を整えなければなりません。

同時に、世界観や宗教観を持って、老人がこころやさしく住める社会でないといけないし、特に団塊世代がツケを次世代にまわしていけないと思います。団塊世代の人達は、職場に残るよりも、NPOなどの社会活動に取り組んで、生きがいがあり、社会のためになる活動に、人生の後半を費やした方がよいと思います。

世界的な人口の増大に伴い、問題なるのが食糧確保なのです。次回このことについて書きます。



2013年6月21日金曜日

「2052-今後40年のグローバル予測ー」を読んでⅡ

 おはようございます。
台風4号が昼過ぎには、九州に上陸するようです。日田市前津江椿ヶ原では200ミリを超えていますので、河川や農地に警戒が必要です。だいたい30年前に6月の梅雨時期に台風が来たことがあったでしょうか。ほとんどがお盆を過ぎたころからだったと記憶しています。

近年は、年間を通して台風は発生しているそうです。それは海水温が上昇しているからで、発生件数も増えるし、巨大化する恐れもあるのです。たとえば南米ではハリケーンは発生しませんでしたが、ブラジル沖でも発生するようになりました。

その原因は海水温の上昇で、それは地球上の温暖化にあるのです。そして温暖化の原因は、二酸化炭素の排出の増加にあるのです。「2052」に書かれているのことは、科学的に分析され、提案されています。私も危機をあおる気はありませんが、地球市民として真剣に考え、取り組まないと孫たちに申し訳ないし、死んでもうかばれないなと思う次第です。

だからひとりでも多くの人に、ヨルゲン・ランダース教授の「2052-今後40年のゴローバル予測ー」を読んでいただきたいのです。但し、読み応えがありますので、時間をかけてじっくり読む本だなと思っています。環境問題については、学研が地球環境白書5巻を出していますので参考になると思います。


今、皆さん一人ひとりが、漠然とした不安を抱えて生きていると思います。大気汚染は、特に中国で進み、PM2.5なるものが飛散してきています。本当はマスクをしても其の微粒子はすり抜けていくので役に立ちませんが、なぜか外に行くときはマスクをするようになりました。友達とそのうち、毒ガス用マスクをする時代がくるかもと笑って話しましたが・・・・。

「2052」は、今後40年の諸問題を多岐にわたって書いています。環境、人口、食糧、経済成長、政治、ライフスタイルなどそれぞれに問題あるのですが、すべてに影響を与え、関連しているのが大気汚染、海洋汚染、CO2排出による温暖化などの環境問題ではないでしょうか。

国土交通省は以下の予測を出しています。(ネットよりコピーしました。)

過去20年間でアジアでは毎年平均4億人以上が洪水に遭遇。世界中で年間5億2000万人の暮らしを脅かし、洪水により年間最大2万5000人の死亡が発生した(国連大学・環境と人間の安全保障研究所(UNU-EHS)は推計)。
今後、気候変動による異常気象、海面水位の上昇、森林破壊の進行などにより、洪水が起こりやすい地域が拡大するとともに、世界の人口増加によって河川敷など低地への人口移住が進むことも予測され、結果として、2050年には20億人が洪水の危機にさらされると予測されている(UNU-EHSは2004年6月に発表)。


世界の洪水発生頻度(1990年と比較した2003年の増減率)
世界の洪水発生頻度(1990年と比較した2003年の増減率)
国立環境研究所
「地球温暖化の市民生活への影響調査報告書平成15年度」から作成

びっくりしたでしょう。これが不都合な真実なのです。昨年、私たちは北部九州大水害で被災しましたが、そのための復旧工事に、約200億円と言われています。これが日本各地に起きて、その費用を国(国民)がまかなっていかなければならないのです。これが世界的な規模で起きているのです。

異常気象を抑えるためには温暖化を防ぐ、そのためにはCO2の排出量を減少させることで、化石燃料を使わないようにすることしかないのです。例えばシェールガスが救世主のように言われていますが、その生産のために約2倍のCO2を排出します。持続可能な世界はつくるには、太陽光、太陽熱、風力、水力、地熱などの自然再生エネルギーしかないのです

日本の車は低燃費で、低公害車ですが、果たして世界中の人が先進国並みに車に乗ったらどうなるでしょうか。本当にそれが豊かで幸せなことでしょうか。ブータンを見習う時代が来ているのです。ブータンの小型水力発電所(日本製)は素晴らしいです。日本の各地に設置できるのに、電力会社は儲からないことはやらないのです。

「2052」では、原子力発電は減少もしくはなくなるだろうと言っています。それは、一度事故が起きたら制御不能になり、多大な犠牲を蒙るからです。福島原発事故を見ればわかるとおりです。チェルノブイリ事故後をドキュメントした映画「チェルノブィリハート」を見ましたが、今後福島などで起きうるかもしれせん。悲しくて、つらい、苦しいことを起こしてなりません。

今自民党は経済界から要請されて、原子力発電の稼働に踏み切ろうとしていますが、安全の確保と将来の展望も示すことなく、稼働開始することは、禍根を残すことになるし、党幹部が不謹慎な発言をする裏には、稼働ありきが前提になっていませんか。日本のエネルギー政策はどうするのですか。脱原発派も現実的なエネルギー政策を数字で示して下さい。大分県に見習え、全エネルギーの27%が自然再生エネルギーで全国でトップです。

太陽光発電も促進していますが、森林を伐採して売電事業をするのはやめてほしいと思います。エコとは無縁な事業になります。ヨンゲル教授が言うように安いコストで、太陽光は設置できるようになっていますので、事業用売電価格はどんどん下げてはどうですか。但し、一般住宅用に設置した余剰電力の売電分は、現状のままで促進すべきだと思います。

「2052」を通して、皆さんへ問題提起と解決策を提案していきます。次回は来週に続く、こうご期待。私は本屋さんとは関係ありませんが、「2052」を買って読んで欲しいと思います。








2013年6月20日木曜日

「2052-今後40年のグローバル予測ー」を読んでⅠ

 おはようございます。
「イケメンダンクのひとりごと」へのたくさんの皆さんからアクセスがあり、思いのほかびっくりしました。ダンクも多くの動物たちも少しはうかばれるかなと思いました。でもFBfから投稿で、殺処分前の犬の写真をみたとき、涙があふれてきました。人間の身勝手からどれだけ多くのいのちを奪い取っているのでしょう。

今から6年ほど前だったと思いますが、アル・ゴアさんの「不都合な真実」という映画が話題なり、全国ロードショーで福岡の一番乗りで観に行きました。たいへん、ショックを受けました。そして自分にできることを始めたのですが、特にWWFという世界自然保護基金という財団法人の活動に入会しました。


ところで、大分県日田市では、昨年7月3~4日、11~14日の2回にわたり、1時間に100ミリを越す集中豪雨で、花月川などが氾濫し、堤防が決壊して甚大な被害が発生しました。大分県日田市、中津市耶馬渓、竹田市や福岡県の八女市、熊本県の阿蘇市など死者30名、家屋は流れ、農産物など多大な被害を蒙りました。ぜひユーチューブでそのときの様子を見てほしいと思います。

7月4日の日にある人がちょうど60年前の昭和28年に大水害にあったので、こんなことは60年に1回は起きるといいましたが、なんと同じ月の14日も大洪水になったのです。もう私たちの経験則でものをいう時代は過ぎたと思いました。

「不都合な真実」を観て、再度、日田市の市民団体が、上映したときも観て行き、本も買って読むにつれ、世界中に異常気象が発生し、甚大な被害が起きると感じていました。私はいま起きている異常気象は、人間が作った地球の生活習慣病(人災)だと思います。


1990年代から世界の科学者が警告を発したにもかかわらず、二酸化炭素を垂れ流し、地球が温暖化していくことを止める手立てをせず、京都議定書にも批准しない大国アメリカ。その結果、かってない規模の大ハリケーンと大竜巻が発生しているのです。

TVニュースで余り報道されていませんが、先々週はヨーロッパ中部大洪水、先週はインドで大洪水で約100万人が避難しました。身近に起きないと「喉元すぎれば熱さを忘れる」で、身の危険を感じませんが、世界中どこでも異変が起きる時代だと思いませんか。

FNNニュース
「ヨーロッパ中部のチェコやドイツで発生している洪水で、死者が10人を超え、被害が拡大している。また、日本人観光客も多いライン川下りが中止になるなど、観光名所にも影響が出ている。
チェコでは、先週末からの豪雨で、首都プラハを流れるブルタバ川が氾濫し、11年ぶりの大洪水となり、これまでに5人が死亡、およそ8,000人が避難している。
浸水は、川沿いの動物園にも達し、動物を避難させる緊急措置がとられた。
またドイツでは、ドナウ川が氾濫し、歴史的建築物の立ち並ぶ、パッサウの街のほぼ全域が水没した。
また、洪水は、観光名所にも影響を与えていて、ライン川下りが、川の増水のため4日まで中止となったほか、南部のノイシュバンシュタイン城付近で土砂崩れがあり、城に向かうバスの運行がストップする事態となっている。」


NNNニュース
「インド北部で大雨による洪水が発生、家が流されるなど、被害が相次いでいる。

 地元メディアによると、インド北部では17日までの3日間、激しい雨が降り続き、洪水が発生。増水し、濁流となった川に、家屋が流されるなどの被害が相次いでいる。

 ロイター通信は少なくとも60人が死亡したと報じている。」


もうTVはあてにならない時代がくるかも、ネットで見た方が早いからです。本題は、「2052-今後40年のグローバル予測ー」という本ですが、著者はヨルゲン・ランダース教授です。40年前にローマクラブ報告の「成長の限界」の共著者であり、2013年からの40年の予測を書いたものです。この本と共に、皆さんと地球、自然、環境、経済など、考えてみたいと思います。次回につづく乞うご期待。








2013年6月19日水曜日

「イケメンダンクのひとりごと」-最終回ー


アメリカ帰りのエリック



この二人に可愛がられていたが、実は2年前、突然ショーゴがアメリカから、エリックを連れて帰ってきたのにはびっくりした。

 

エリックは、ニューヨーク生まれのペルシャ猫なのである。言い忘れたが僕は、ドイツ犬ミニチュアピンシャーである。
 
 

ショーゴは優しい男であるが、アメリカでさみしかったのであろう。エリックを養子にしたのである。

 

エリックは、裏のBeハウスにショーゴと住んでいるので、時々、タケシが遊びに連れて行ってくれるが、いつもふてぶてしい、僕は友好的に接しているのに、一度手を出してきた。エリックの爪は、犬とは違い攻撃するときは伸びるのでやっかいである。アメリカはいつも威嚇するが、ドイツは凛としているので、タケシは僕とウマが合うらしい。

 

しかしエリックも、日本での生活に慣れ、タケシが食事とトイレの世話をするので、落ち着いてきた。

 

ときどき、本宅にショーゴが抱いてくるが、おなじようにふてぶてしい態度なので僕は許さない、それに僕はショーゴが好きなので、すこし嫉妬しているかもしれない。まあアメリカと日本だから一定の距離をおいて付き合おうと思っている。それが最善の平和的方法だ。

 

体の異変と病苦

 

 最近、左足が痛い、お気に入りのソファーに上がるのがしんどい。タケシが異変に気づいて、動物病院に行こうといった。

 

病院でレントゲンを撮って診察してもらったが、関節炎からかよくわからない感じだった。それから数日たつと、僕の左足はなえてしまって、立てなくなった。

 

タケシがまた病院に連れて行った。脊髄が損傷しているかもしれないので、福岡の病院でMRI検査をしたほうがよいと先生が言い。次週、先生が深夜連れて行ってくれることになった。先生ありがとう。
 


 

薬も飲んでいたが、僕の容態は急激に悪くなって、立つことができなくなって、トイレにいけない状態になった。

 

タケシが抱っこして外に連れて行ってくれたが、もうなかなかできない。痛いし、くやしくて、タケシの指をかんだ。

 

タケシは我慢していたが、手の指から血が出ていた。ごめんねタケシ。シッコができないので、タケシが僕のおちんちんにカテーテルを差し込んで、注射器で吸い取るようにした。僕はもう自分でオシッコもできない体になった。

 

ぼくはとうとう紙おむつをすることになった。MRI検査の日、タケシが頑張ってと言ってくれた。

 

検査の結果は、やはり脊髄に損傷があるらしいが、手術しても治らないと言われた。タケシは、治らないなら、これ以上痛いめに合わせても可愛そうだから自宅療養すると言ってくれた。

 

しかし、僕はもう自分の力で、ウンコも出すことができないくらい悪化していた。タケシは僕の肛門に指を突っ込み、ウンコを出してくれた。僕は感謝の気持ちはあるが、痛いとタケシの指を思い切りかんだ。

 

永遠の眠り

 

6月の始め、タケシは、ショーゴに面倒を見てねと言い、東京に出張に行った。その日、僕は終わりの日が近づいていることを感じていた。

 

深い眠りについていると、ショーゴが目を覚ませと胸を撫でてくれていた。「お父さんが明日帰ってくるから待っていようね」と言った。

 

僕は最後に、もういちどタケシに会いたいと思った。タケコも寝ずに看病してくれた。

 

翌日、タケシは、夜おそく帰ってきた。よこたわっている僕をみつめ、からだをさすりながら、タケシは「ダンクよく頑張ったね、もう頑張らなくていいよ」と言ってくれた。

 

僕は「ありがとう タケシ、タケコ、ナツキ、ショーゴまた会おうね」とこころに思いつつ永遠の眠りについた。
 
 
終わり
 
 
ダンクが亡くなって一年になるので、一周忌をして、人間と動物のあり方を世に問おうと思って投稿しましたが、私達が、すべての生き物のいのちを大切にすることができないなら、人類には未来はないと思います。皆さんはどう思いますか。

 

2013年6月18日火曜日

「イケメンダンクのひとりごと」ー第二回ー


タケシとの対話

 

 タケシは僕に話しかけてくるのでできるだけ聞いてあげることにしている。どうも彼は本気で僕が聞いていて言っていることを理解しているとおもっているらしい。それは事実なのである。

 

彼は、政治問題から社会問題そして哲学を語り、わかるかと聞くので、僕はうなづいてあげるのである。タケシは幸福とは何かを追求してきたらしい。

 

タケシが言うには、現実の生活つまりお金やモノで幸福になると考えてきたが、必ずしもそうはならず、文明の発達が幸福をもたらすのではなく、こころのおもいが幸福をもたらすことにきづいたらしい。

 


だけど人間社会は金がかかりすぎるらしい。生命保険に、社会保険、自動車保険、そして光熱費に毎日の食事代といとまがない。

 

食事について

 

 うちは、みんなで食事をするようにしている。朝食は、タケシとタケコはパンとコーヒーだが、ボクはドックフードだ。夕食は、タケシ達は毎日、から揚げやサラダ、水炊きやもつ鍋などと違うものを食べているが、僕はドックフードだ。

 

タケシは、来た頃、僕がから揚げを食べたいと思っているの見て、くれたが吐いてしまったので、その後はドックフードだけにしたが、一緒に食事をするのが僕にとっては、たのしいのだ。

 

タケシは時間を合わせるため少しづつ皿に入れてくれるのでゆっくり食事ができる。タケシに聞いたら、僕の食事代は、月に1000円程度だとのこと、経済性があるだろ。

 

僕の寝床(ねどこ)について

 

 僕は普通は二階の陽当たりのよいところで、毛布にくるまって寝るが、夏は一階の居間が涼しいのそこで寝る。冬は、タケシのベットにもぐりこむのが楽しみだ。特に彼の股くらにはいりこむのが一番暖かい。タケシの家では一切エアコンは使わない。僕も賛成だ。結局エアコンで人間も、我々も感覚器官を壊して、体をダメにしている。

 

僕は、昼間も夜も寝ているようにあるが、耳をいつもとぎすましている。どんな物音も見逃さないので、家に近づくふらちな奴は許さない。人間のみならず、僕は、ネズミが動いてもわかるので、僕が吠えるとネズミはこの家から退散する。むかしネズミ被害にあったが、ダンクが来てくれてネズミがいなくなったとタケシが話していた。当然だ。僕がいるからだ。

 

病院について

 

 僕は、食べ物には金がかからないが、よく病気をするので、タケシが近くの動物病院に連れていってくれるが、2年前も感染症で耳が壊死しているみたいで、切除手術をしたが、7万円ほどかかったみたいだ。

 


毎年、定期的に狂犬病と三種ワクチン注射にいくが、動物病院の看護士がやたらにダンク君は可愛い可愛いというので、かわいい声をわざとあげてやることにしている。

 

タケシも毎月、病院に高血圧で薬をもらいに行っているが、人間の病院もいつも盛況らしい、僕たちの動物病院も仲間がよく来ている。
 
 
明日に続く、乞うご期待。

2013年6月17日月曜日

「イケメンダンクのひとりごと」ー第一回ー

 おはようございます。
我が家には、ダンクという犬がいました。昨年の6月3日にその生涯を閉じました。6歳と7か月で悪性リンパ腫でした。先日、妻と一周忌をしました。ダンクが亡くなってから6ヶ月くらい経ってダンクはどのように思っていただろうかと、感情移入し、短編「イケメンダンクのひとりごと」を書きました。

友人に読んでもらったら、ジ~ンと来たので、もっと多くの方に読んでもらってはとアドバイスをいただきました。fbとブログ読者に読んでいただこうと思い、修正しながら三回に分けて載せたいと思います。

「イケメンダンクのひとりごと」ー第一回ー


出会い
 
 僕、ダンクは実は6歳である。6年前の12月に別府家へ養子に来た。この家には双子がいるが、長男ナツキは福岡の会社に勤め福岡にいるし、二男ショーゴはアメリカニューヨークに行き向こうに在住しているので、三男が欲しいとのことで僕が選ばれたのである。僕の名前の「ダンク」は、ナツキがつけてくれた。「感謝」という意味のドイツ語である。洒落ているでしょ。
 

 

 
父のタケシは極めて知的で勉強熱心であるが、僕に強制的にしつけたりはせずに、家の中で自由にさせてくれる。
 
彼は散歩に行って僕が逃げだしたりして交通事故に遭うのを心配してリードを外すことをしなかった。
 
母タケコは、働き者で、仕事を終え、夜十時頃に帰ってくるが、僕は彼女の車が家の50m向こうで右にまがってくるころには、帰宅するのがわかったので、居間から待っているとただいまと言って撫でてくれるのがうれしい。
 
近所の友だち
 
 サクラちゃんが三軒ほど裏に住んでいるが、彼女の声はけたたましく、よく聞こえる。タケシと散歩に行くとよく出くわすが、彼女はミニチュアダックスのロンゲで鼻筋の通った美人である。あいかわらず僕にほえかかる。
 

僕はめんくいでシャイなので決して相手にしないが、かわいい子だとは思っている。サクラちゃんはおとうさんとお母さんとよくグランドでリードを外して、ボール遊びをしている。正直、僕もやってみたいが、タケシがリードを外してくれない。
 
2軒隣に夢夢(ムム)ちゃん(豆柴犬)がいたが亡くなった。彼女はほえかかることもない、まさにやまとなでしこであった。美人薄命とはよくいったものだ。彼女が死んだあとにきたのがレオ君である。
 
シーズーのミックスでこれがどうもうなのであるが、殺処分のまえに可愛そうと引き取られたのである。たぶんそのストレスがあるのが顔にでていたが、数か月たつと、ご両親が可愛がっているので、優しい顔だちになった。うれしいかぎりである。
 
人間てやつは自己都合で飼ったり手放したりするが、我々にもこころも感情もあるのを知らない。ばちあたりものである。  
 
僕たちの素性
 
 僕たちイヌは、オオカミが進化して、人間と暮らすようになって犬になったのであるが
オオカミとは、大神といっておおいなる神としてあがめられていたのだ。オオカミはイルカと同じように、特別な周波数でお互いに話し合うことができるし、人間の何千倍もの聴覚と嗅覚をもっている。それを受けついだのが犬である。
 
人間は進化したと思っているが神が与えた能力のほとんどを失っているのでむしろ退化しているのではと思う。だから、善悪の区別がつかず、人間同士で殺しあっている。僕たちはケンカしても殺しあうことは絶対にしない。いままで人間から殺されてきた。どうもタケシは、それをうれいでいるらしい。
 
僕たちの仲間は警備もできるし、麻薬捜査だってできる、人命救助も、盲導犬や介助犬としても活躍している。もっとも大事なことは人間の友だちになれることだと思う。
 
続きは明日、乞うご期待。


 
 

2013年6月14日金曜日

お祈りを捧げる

 おはようございます。
この一週間、宇佐市と豊後高田市の自然や神社仏閣、史跡など訪ねまわったが、やはり人間の生活、営みのなかに信仰が息づいていると感じられました。私達人間は神仏から離れて生きられるのでしょうか。

安心院町深見にある大建寺の山門と五重塔(国宝後醍寺をモデルの建立)


宇佐市院内や安心院の自然に触れ、遊び、帰宅しTVを見ると、つまらぬニュースばかり、笑えないバラエティ番組ばかり、たとえば円高、株の急落を伝え、安倍政権の危うさを言ったりしているがそれが庶民の生活と何の関係があり、急務のことでしょうか。

安倍政権の政策と株高は、実態経済がよくならない限り、何も関係ないと思いませんか。国民みんながよくなるために努力しているのです。株で儲けるなどとは、素人にはできないことぐらい、世界の資金がマネーゲームでまわされていることぐらい、国民はわかっていることです。そんなことより毎日、一日一日の生活、生きている実感が大切なのです。

メディアがいつも為替と株式市場をニュースするがそれが国民と何の関係があり、投資家もそのような遅れたニュースを必要としていないのでないでしょうか。メディア関係者も感性がマヒしたニュースを流すのは見直してはどうでしょうか。そのうち誰もTVを見なくなりますよ。週刊誌が、セックスが80歳まで現役だと裸の写真を載せて欲望を駆り立てて、売り上げをあげている構図と一緒だと思いませんか。

そんなことより、朝起きて太陽に向かって、礼拝し、静かに座り、体を調え、呼吸を調え、心を調えていくとき、生きている実感を味わうことができるのです。そして般若心経を唱和するのですが、それは自己の利益のためではなく、世界の人々の平和な生活を希求してお祈りを捧げるのです。

大建寺の観音菩薩像(宇佐市安心院深見)

阪神淡路大震災、東日本大震災・大津波、北部九州大水害、四川大地震、アメリカ大竜巻で亡くなった方々、そして世界各地の戦争で犠牲になった方々、飢餓で亡くなった多くの子供たちのご冥福をお祈りします。神仏よ、私達から災難を取り去ってください。神仏よあなたにお祈りを捧げます。

2013年6月13日木曜日

「おまえはなにものだ!」-熊野磨崖仏ー

 おはようございます。
8日に豊後高田市田染平野にある熊野磨崖仏に参詣してから、「おまえはなにものだ!」という言葉にさいなまされていました。昨年、東京国際仏教塾に通学してたとき、各宗派の修行のおり、自己紹介があるのですが、どれだけ自分と言ううものを知っているのか。自分が生まれ育ってきた日田市を知っているのか。大分県についてどれだけ語れるのか。と思っていました。

鬼が作った階段を杖をついて一歩一歩と登って行きます。
 
 
以前、若き青年会議所時代、今大活躍されている衆議院議員の岩屋 毅君から(後輩だから君と呼びます)から、別府さんと名前を変わりたいと言われたことを懐かしく思い出しました。東京に行くと、大分県の別府さんって覚えやすいですねといわれ、少しためらいがありました。

さて、熊野磨崖仏である不動明王と大日如来が「おまえはなにものだ!」と言ったかはわかりませんが、磨崖仏のまえに立つとその荘厳さから圧倒され、しばらく自然と立ちすくむのです。そして自然と手を合わせるのです。(高さ約8m)

熊野磨崖仏不動明王像

熊野磨崖仏大日如来像

頂上に熊野権現様を祀っています。

私の友人で東京のコンサルタントの先生が、顧問先が京都にもあり、数年かけて京都のお寺をほとんど観てまわったが、熊野磨崖仏のようなものは初めて見た。凄いすごいと感心していましたが、かれはどうもクリスチャンのようでしたが、信仰のこころは通じ合うのです。

実は、宇佐神宮でも、この熊野磨崖仏でも、そして東京の靖国神社でも、参拝でお会いしたのは、中国や韓国の方でした。それも若い方たちが手を合わせる姿を見ていると観光客を越えたものを感じました。私達もまた偏見の目を持ってはいけません。別府市はAPU大学が来てよかったですね。でも誘致当時、反対する人達も多かったですね。

飽食時代の日本人は一度全員、全国の禅寺に行って、赴粥飯(ふしゅくはん、禅食)を経験してはどうでしょうか。日本の食の原点があり、生きているお米やお野菜をいただき、一粒ものこしません。飢餓で亡くなる子供達が世界には毎年約240万人もいます。その人たちの犠牲の上に、私たちの食生活があるのでないですかと自分に問いかけています。

お不動様へ「おん、あぼきゃ、べいろしゃのう、まかもだらまに はんどま じんばら、はりばりたや う~ん」と思わず声が出ました。合掌。

不動明王様から言われた「おまえはなにものだ!」に、いつも答えられるべきだとおもいませんか。私は大分県日田市で生まれ、育ち、子供のとき吹上台地で遊びほうけ、でもそこの畑から、土器片がいつも出てきていたので、ここは古代の豪族がいたのでと思っていましたが、それから、十数年後、日本最古と言われる環濠集落である小迫辻原遺跡が出土したのです。

廣瀬淡窓先生の咸宜園を世界教育遺産にと声が上がっていますか、廣瀬淡窓先生および咸宜園についてどれだけ語れますか。小鹿田焼についてどれだけ語れますか。自分をはぐくんでくれた日田市の自然や歴史について語れるものでなければ、「おまえはなにものだ!」に答えられないと思います。

青年会議所時代、大分ブロック協議会に出向していましたので、大分県内の大分市、別府市のみならず、北部の中津市や宇佐市、杵築市そして県南の臼杵市、佐伯市によく行っていましたが、酒は飲みかわしてはいましたが、そこの地元の歴史や自然を知るべきもなく過ごしたことが勿体なく、今JC現役世代の人には、ゆっくり見てまわってほしいと思います。

宇佐市安心院町の秘境東椎屋の滝(85m)です。大自然と戯れられます。
 

私も含め、大分県民は自分の出生地と大分県の歴史や文化、そして自然をよく知ることが「おまえはなにものだ!」に答えらるのではないでしょうか。ですからそれぞれの県民の皆様もまずは自分たちの町や市、そして県をよく知ってほしいと思います。

宝は、よそにあるのではなく、足元にあるのです。東京国際仏教塾の同窓会を大分の地で開催し、日田、宇佐、国東半島、杵築、別府、臼杵と共に巡礼してみたいですね。いつするのと言われたら、「いまでしょう」と答えたいと思います。

2013年6月12日水曜日

世界農業遺産ー国宝富貴寺と田染荘ー

 おはようございます。
宇佐神宮から車を走らせると、10分程度で豊後高田市内に入ります。宇佐や豊後高田の山々を見ると杉山は見えません。広葉樹の山々で、恐らく神聖な山に植林など許されなかったのだと思います。今回は昭和の町は行かずに、右折して、まずは国宝富貴寺にて参拝し、穴観音の菖蒲園を見て、田染荘ー荘園の里小崎に入りました。

国宝富貴寺、日本最古の木造建築物の本堂があります。


穴観音菖蒲園、これは一部ですが菖蒲と紫陽花が咲き乱れています。


先日、御田植祭があった田染荘ー荘園の里小崎の田園風景、宇佐神宮の荘園として何百年のつつけて来た農法です。こらが日本の原風景です。この風景と自然の農法をなくしてはいけません。

田染の荘ー荘園の里小崎
小崎の山々としいたけ栽培


蛍が乱舞するスポットです。ホタルを見に行ったときはフラッシュはたかないこと。蛍は光に弱いそうです。人間の身勝手な行動はやめましょう。

ホタルが乱舞する静かな森と清水、約500mほど歩いていけます。

次に小崎から国指定重要文化財の元宮磨崖仏へ、お不動様かな邪念を取り払ってください。合掌。

真木大堂、御意見箱が何とも言えないですね。


自然と歴史と人情あふれる豊後高田市です。明日は日本最大の、熊野磨崖仏をご紹介します。