おはようございます。
ロングトレイルのことを書きながら、最後に「おもてなし」について書きておきたいのは、その地域の方が、トレイラーは勝手に歩いている人と解釈したら、どんなに自然に恵まれていようが、どんなにすばらしい歴史や文化あろうが、あるいは素晴らしい宿泊できる施設や温泉、そしてご当地グルメがおいしかろうが、それはむなしいものでしょう。
ロングトレイルは、「踏み跡」という意味で、人が歩いた道です。ですから、歩きながら、その地域の自然や風土や文化に触れ、楽しむことです。またこのことを韓国語でオルレといい、「家に帰る細い道」という意味です。ロングトレイルよりショートかも知れませんが、目的は一緒です。
ですから、天ヶ瀬ロングトレイルあるいは天ヶ瀬オルレと名のったら、受けいれる側の天ヶ瀬の人たちの心構えも必要ですし、旅館の方や、振興局、観光協会などの受け入れ態勢が当然しっかりしていないとご迷惑をかけることになるのです。
湯布院山荘無量塔の藤林晃司さんや天ケ瀬温泉旅館天龍荘の大庭龍一さんたちから、「おもてなし」について聞いたことを思い出しながら、「おもてなし」について皆さんに考えてもらい、ぜひ実践してほしいと思っています。
私たちは、コンビニやファーストフード店に行って、「おもてなし」を受けていると思う人は一人のいないと思います。それは素晴らしい接客でしかないのです。それはマニュアル化されています。ですから「おもてなし」は、接客ではなく接待かもしれませんね。
おもてなしは、無償の行為であり、お客様への感謝の究極のこころ尽くしなのではないでしょうか。昨日、TVで船越さんの「ソロモン流」があっていまして、東京湯島にある黒木純さんの日本料理「くろぎ」を特集していました。
半年先まで予約でうまっているお店で、99%がリピート客です。黒木さんは、いつもお客様にどうすれば喜んでもらえるか、満足してもらえるかを、料理を通して、体現しているし、それは一人ひとりのお客様との会話にも、こころ尽くしを感じました。食材の選び方も常にお客様を第一に考えているし、お客様が今一番たべたいものを出してあげていました。まさに「おもてなし」が体現されていました。そして将来はもっと小さいお店をつくりたいとお話していましたが、それは自分の目が行き届くからだとのことでした。ぜひ「くろぎ」のHPをご覧いただければ幸いです。
「おもてなし」のできる人は、いわゆる利他のこころを持っているし、誠意があるし、純真であります。損得で考えては「おもてなし」はできないと思います。日本人が長い歴史の中で培ってきた風土であり文化ではないでしょうか。それは「美」にまで昇華できるこころとおこないなのです。
その地域の方の日頃の人情が、接待という形で出てくるし、究極は、へりくだった心と、してあげるのではなく、させてもらっているという自然な行為ではないでしょうか。もっといえば生かされているからこそ、すべてを生かしたいと思っているのです。
豊かな自然も、風土も歴史や文化も、心身を癒す温泉も、地元の産物で料理された食も、すべて「おもてなしのこころ」がいきわたっているらこそ、旅人は「おもてなし」に感動し、満足し、また訪れるのです。
さあ、天ヶ瀬の皆さん、のみならず全国のみなさん、日本国中にロングトレイルやオルレをつくりませんか。手作りでいいのです。
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