2013年7月17日水曜日

健康哲学ー「養生訓」を読んでⅡ-

 おはようございます。
暑い夏ですね。日本国内で40℃が当たり前になる時代が来ると思いませんか。それはわれわれが温室効果ガスで作った地球温暖化が一因なのです。そして多くの人々が熱中症にかかり、いのちを奪われる人もいます。

貝原益軒さんはこのようになるとは予想していたでしょうか。かれは内欲と外邪を分析し、内欲を抑え、外邪を防ぐことが養生につながると言っているのです。熱中症は外邪からくるものです。「養生訓」という書物を書いた貝原益軒とはどのような人物か、ウキペディアを見てみると、

「貝原 益軒(かいばら えきけん、1630年12月17日寛永7年11月14日) - 1714年10月5日正徳4年8月27日))は、江戸時代本草学者、儒学者。明治時代に西洋の生物学農学の分野がもたらされるまでは、日本史上最高の生物学者であり農学者である。

養生訓』(ようじょうくん)は、江戸時代に福岡在住の儒学者貝原益軒によって書かれた健康な生活の暮し方についての解説で、彼の著作の中でも最もよく読まれたものである。
益軒83歳の正徳2年(1712年)、実体験に基づいて書かれた書物である。長寿を全うするための身体の養生だけでなく、こころの養生も説いているところに特徴がある。
孟子』の君子の三楽にちなみ、養生の視点からの「三楽」として次のものが挙げられている。
  1. 道を行い、善を積むことを楽しむ
  2. 病にかかることの無い健康な生活を快く楽しむ
  3. 長寿を楽しむ。
また、その長寿を全うするための条件として、自分の内外の条件が指摘されている。まず自らの内にある四つの欲を抑えるため、次のものを我慢する。
  1. あれこれ食べてみたいという食欲
  2. 色欲
  3. むやみに眠りたがる欲
  4. 徒らに喋りたがる欲
さらに季節ごとの気温や湿度などの変化に合わせた体調の管理をすることにより、初めて健康な身体での長寿が得られるものとする。これらすべてが彼の実体験で、彼の妻もそのままに実践し、晩年も夫婦で福岡から京都など物見遊山の旅に出かけるなど、仲睦まじく長生きしたという。 こうした益軒の説くことは、今日の一次予防に繋がるものである。」

詳細は、ネットでウキペディアを見ていただきたいと思いますが、貝原益軒さんと養生訓に少し興味が出てきましたか。

「人間の体を損なう物には内部から発生する内欲と、外部からくる外邪の二種類があります。内欲といううのは、飲食欲、好色欲、睡眠欲、喋り欲が主で、このほかに喜、怒、憂、思、悲、驚などの七情に合わせていいます。外邪というのは、風、寒、暑、湿などの自然の四気を指します。内欲をなるべく抑え、外邪を防ぐことができれば、健康を保持する基本姿勢が整ったといえます。」(「自由訳・養生訓」洋泉社新書)

つまり、食べすぎ、のみすぎ、セックスのしすぎ、眠りすぎ、おしゃべりは健康に良くなくて、何事も腹八分目でないといけないと言っているのです。「過ぎたるは及ばざるがごとし」のことわざを肝に銘じておかばければなりません。

外邪に対する食養生を説いた人が、石塚左玄(明治時代の軍医・薬剤監)というひとです。石塚左玄さんの食養生については、後日取り上げますが、自然界の産物は、暑いときは体を冷やすキューリやなすび、とまと、スイカなど与えてくれているのです。昨日は焼なすびを食べました。

日本は、四季折々の穀物やお野菜ができます。四季折々、あなたの住んでいるところのものを食べるのが自然の道理なのです。そのような食をせずに、ハンバーガーやスナック菓子を食べ、エアコンで無理やり体を冷やし、生活している人間が病気にならない方が不思議だとおもいませんか。

内欲と外邪をうまくコントロールする術を日本人は持っていたのです。明治時代からの西洋かぶれや戦後のアメリカ追随によって、壊れた日本の農業・水産業と食を取り戻さなければなりません。




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