2013年7月29日月曜日

黒田如水「水五則」にまなぶⅥ-いままでに経験したことのない大雨ー

 おはようございます。
一昨日来、山口県、島根県など中国・山陰地方を襲った豪雨は、特別警報がだされ、「いままでに経験したことのないような大雨」と表現された。私がWWF(世界約100ヶ国で活動している環境保全団体)に入会する頃、10年前から世界は地球温暖化に伴う異常気象により、世界各地に大洪水や干ばつが起きることを警告してきました。

昨日のTVニュースの山口・島根県の被災地をみていると、昨年日田市を襲った北部九州大水害を思い出されたと思います。能天気なTVキャスターが千年に一度の豪雨とか言っていますが、まったく認識していないと思います。千年に一度ではなく、もう毎年起きるのです。

もう日本国中、いつでも、どこでも一時間に100ミリ以上の雨がふる気象になっていることを、もっと周知徹底し、緊急避難や災害対策そして世界的な温暖化対策を講じて行かないと、犠牲者がでたり、多額な復旧・復興費用が生じ、国民に重くのしかかってくるのです。


黒田如水「水五則」の第五則は、「洋々として大海をみたし、発しては霧となり、雨雪と変じ、霰と化す。凍っては、玲瓏たる鏡となり、しかも、その性を失わざるは、水なり。」です。

山々の谷川は湧水から清らかな水が流れ、いのちを育くんでくれます。あるときは霧となり、あるときは雪をなり、私たちに自然界の神秘を伝えてくれます。詩人は詩を書き、歌人は歌を詠みました。その美しさのみならず、ときには、私たちのいのちも、持てるものすべてを押し流してしまうのです。

人生訓としてみるならば、時代の変化とともに、水の如く変幻自在に対応できる柔軟性を持たねばならないし、水のように本質は決して変わらないものを持っているということでしょうか。この世は諸行無常であるが、悉有仏性であると釈尊は説き、黒田如水も決して変わらないものを信じ、持っていたのです。戦国の世に対応したのです。

地球の生命は、すべて水によってはぐくまれています。山や森を育み、鳥や動物、魚そして私たち人間、さらに川から海へと水は循環し、いのちを育てているのです。この機会に、戦国時代の武将黒田官兵衛=孝高=如水が、自然界の水から学び、時代を生き抜いたことにスポットを当てながら、その人生訓「水五則」を活かし、現代の困難な問題に立ち向かわなければなりません。


25日、26日大分県日田市で、第三回九州県際サミットinひた・第七回地域間交流懇談会in大分が開催されました。林芳正農林水産大臣のこれからの林業の在り方の講演や、宮崎県の吉田産業(資)の吉田利夫社長や大分市の池見林産工業㈱の久津輪光一社長の製品づくりを聴き、さらに㈱西粟倉・森の学校の牧大介社長のお話を聴いて、林業の六次化も可能だし、この豊かな林業資源をいのちを守るために活かしていければとつくづく思いました。牧大介氏の関係する㈱アミタ(京都府)という会社の事業活動はまさに利他行を実践している会社で参考になりました。

「まだ立たぬ 波の音をばたたえたる 水にあるよと 心にて聞け」-沢庵禅師ー
「衆生本来仏なり 水と氷の如くにて 水を離れて氷なく 衆生の外に仏なし」-白隠禅師ー

参考図書:「人徳の研究ー「水五則」に学ぶ人間の在り方ー」著松原泰道(祥伝社)


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