2013年10月4日金曜日

終活ー渡すべきバトンは何か!真の相続とはー

 おはようございます。
この1週間は相続について書き、皆さんと考えてきましたが、相続するもの、受け継いでいくものは、物質的財産だけでしょうか。たしかに目に見える物質的財産はわかりやすいものですが、それらはいつかはなくなるものです。

家庭を築き、家族を営むなかで、実は伝えるべきものをすべての人が持っているのではないでしょうか。ひとりの人の人生は、歴史上も他にはなく、現在約一億2千万人余りの人と同じものはないのです。素晴らしいですよね。

しかし、その人が人間として成長するには、ご両親(あるいは祖父母)の考え方、生き方などに影響を受けているから親に似ているねとか、言われるわけです。顔だけではないですよね。

私たちは、自分が渡すべきバトンを持っているでしょうか。それは、考え方であり、精神(スピリッツ)であり、哲学(フィロソフィ)であり、思想であり、宗教であるのです。総じていえば、「生き方」ではないでしょうか。

確固とした「生き方」を、文字に書きあらわしませんか。私は還暦を迎えて最初にしたのが、「生きる」「生き方」「働き方」を書いたことです。自分の想いをすべて話すことができませんが、文章にし、子供に渡しておけば、いつでも、何度でも読めるのです。

つまり、だんだん無くなっていく物質的財産ではなく、生きる智恵、生きる方法、生き方を伝えておけば、その家は永遠に栄えることでしょう。現代的な悲劇は、核家族化し、個人化して、バトンを見失っているところにあるのです。

自分のルーツを探してみませんか。もういちど自分の両親のことを思い出してみませんか、兄弟仲よくしたことを思い出してみませんか、自分の人生を振り返ってみませんか。そうするとあなたの「生き方」が見えて来ます。それを気づくことが「エンディングノート」のいいところです。

日本人は、神道や仏教に触れることを通して、正しい生き方を教わってきたのです。釈尊はなんと言ったのですか。「生老病死」の現実を生ききるには、「八正道」であると言ったのです。先祖代々、正しく生きることを教えてきたのです。

迷いを捨て、煩悩を捨て、自分の正しい生き方を貫き、そのことを伝えるべきではないですか。相続すべきものは、その考え方ではないでしょうか。皆さんのご健康を祈りつつ、よい週末をお過ごしください。合掌 徳温禅月。


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